内容説明
自己と全宇宙との合一をめざし、3000年の「聖なる」思索を重ねたインド。壮大にして精緻な精神のドラマを、1巻に凝縮する。
目次
第1章 自己と宇宙の同一性を求めて
第2章 汝はそれである―ヴェーダとウパニシャッドの世界
第3章 仏教誕生―ブッダからアビダルマへ
第4章 バラモン哲学の成立
第5章 大乗仏教の興隆
第6章 バラモン哲学の展開―ヴェーダーンタ哲学
第7章 タントリズム(密教)の出現
終章 世界の聖化の歴史
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
テツ
21
哲学書ではなくインド哲学の系譜とそのおおよその中身が記されている歴史書的な一冊。思考は風土によっても熟成されその土地独特の哲学というものがゆっくりゆっくりと成り立っていくのだろうから、そこに根差した何かをおぼろげにでも掴むためにはこうして歴史を知ることも大切なのかもな。アホの自分なりに単純に知的好奇心を刺激されて楽しく読めました。宇宙と自分自身との調和、一体化をそれこそ紀元前から求め続けるインドの人々。今度はカレーでも食べながら読み返してみます。2017/05/24
ryohjin
7
梵我一如の話を聴く機会があったので、続けて読んでみました。「『自己と宇宙の同一性の経験』を中心軸にインド精神史を追った」内容で、インドにも哲学にも馴染みの薄い自分が一読してあっさり理解はできませんでしたが、 ヴェーダやウパニシャッドなどインドの古代から考えられてきたことは、奥深く魅力的に感じました。仏教への影響もあり、これからゆっくりと入り込んでいければと思います。2022/07/13
isao_key
7
インド精神史を6期に分け、各時代における特徴を分かりやすく解説している。第1期が紀元前2500年から1500年インダス文明の時代、第2期が紀元前1500年から500年バラモン中心の時代、第3期が紀元前500年から後600年仏教など非正統派の時代、第4期が紀元600年から1200年ヒンドゥイズム興隆の時代、第5期が紀元1200年から1800年イスラーム支配下でのヒンドゥイズムの時代、第6期が紀元1800年から現代。『インド文明の暁』が第2期までだったが本書は全時代を通暁してインド思想を俯瞰できる良書である。2014/11/29
失速男
4
難しい。同じところをグルグル回っているようだ。2018/06/10
yahiro
4
少し期待していたのと違った。歴史的な流れはもちろん勉強になるが、もっとひとつの思想を掘り下げた本を読みたいと思った。2018/02/08
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- 和書
- ユーモアを愉しむ