内容説明
夫による一方的な「追い出し離婚」と、不法に耐えかねて駆け込む哀れな妻。江戸は女性にとって暗黒時代だったのだろうか。タテマエとホンネを使いわけた離婚の実態を解き明かしつつ、江戸女性の地位の読みかえを迫る。
目次
第1章 江戸時代は女性にとって暗黒時代か
第2章 三くだり半とはどのようなものか
第3章 三くだり半を読みなおす
第4章 縁切寺へ駆け込む女たち
第5章 縁切り駆け込みのいろいろ
第6章 したたかに生きた江戸の女性たち
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
にゃん吉
6
江戸時代の離婚というと、離婚の選択権は夫のみにあり、夫は、自分の都合により、三行半一枚で自由に離婚ができ、妻の方は、封建的な因習に耐え忍ぶというイメージがありがちですが、本書では、三行半や、縁切寺関係の資料を丁寧に読み解いて、当時、離婚や再婚は、それほど珍しくなかったこと、夫も、自分の都合だけで離婚できたわけではないし、女性(特に、現金収入があったり、里が裕福な女性)の地位は、そんなに低くはなかったということを示しており、興味深い。縁切り寺の仕組み、沿革なども興味深いものがありました。 2020/07/17
tsako
0
知らないってことは恐ろしい。2016/03/05
冬至楼均
0
実は江戸時代の女性は思っていたより自由だった。と言うか明治政府のプロパガンダ(江戸幕府=暗黒時代)の一つですね。2015/04/19
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