出版社内容情報
ケストナーの血も涙もある、温かいお話。 先生が大好きな生徒、生徒を心から愛している先生。学校で巻き起こるさまざまな事件を通して、友情と正義と勇気のたいせつさを身にしみるように教えてくれる。 小学中級から
内容説明
先生が大好きな生徒、生徒を心から愛する先生。学校でまきおこるさまざまな事件をとおして、友情と正義と勇気のたいせつさを、身にしみて教えてくれます。E.ケストナーが人生の真実を教える、血もなみだもある、あたたかいお話。小学中級から。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
(C17H26O4)
53
あれ、こんな感じだったかしら。このお話。訳のせいでしょうか。どうにもお話に入れなくて。青い鳥文庫なので子供向けの訳だとは思いますが、子供が読んでもどうかなぁ…。わかり易くしたつもりが、かえって分かり辛くさせている感じ。友情や正義について、もう少し心に届くようだとよいのですが。他の訳でも読んでみたいところ。2018/12/08
紅香
50
子供だからといって毎日ふわふわした夢の国で暮らしてるなんて思わないでほしい。悲しみがその分小さいとは限らない。不幸にあってもくじけないこと。そんな苛立ちと応援歌を含めて。寄宿舎でのクリスマスに向かう日々をこれから大人になる子供達へ。子供の頃を少し忘れてしまった大人達へ。愛を込めて書き綴った物語。クリスマスが恋人達のものだけではなくサンタクロースが主役でもない。クリスマスは私達のもの。暖かい本来の愛にふわっと火が灯る。子供の時大切だったものが蘇る。この冬は両親に感謝と愛を込めながらスヌードを編もうと思う。2014/12/03
ころりんぱ
46
寄宿学校を舞台にした男子生徒たちの物語。ケストナーが子どもの悩みは大人より小さいなんて思っていないこと、子ども時代をより良く生きるために勇気と賢さを持ってがんばれよ!と応援している気持ち、そんなメッセージが込められた、痛快で爽やかな作品だった。生まれも育ちも性格も違うやんちゃ坊主たちがそれぞれ必死に考え行動する数々の出来事を読むと、きっと誰でも登場人物の誰かに自分を置き換えて、共感したり深く考えたりすることができそう。正義先生がどこまでも正義で、憧れる。いい大人に出会った子どもたちは幸せだと思う。2017/06/10
hnzwd
46
新訳に続けて、児童向けの訳も読了。内容は同じものの、やはり異なる印象を受けました。子供向けらしく、ですます調・台詞の次に改行・意訳多め、な感じなのかな?子供向けに書かれた作品が、子供向けに訳されるのであればこの形もありなのかなと。両親と話す時までですます調な所だけは少しだけ違和感でしたが。訳者の違う二冊を読んでみましたが、、個人的には新訳かな。子供向けの"子供"がどこをターゲットとするかですが、登場人物と同じ10代前半〜を狙うのであれば、ここまで丁寧に、平易に書く必要はないのかな。という印象でした。2015/12/23
テツ
26
クリスマス時期になると絶対に読み返したくなる。ドイツの寄宿舎で生活する少年たちの成長物語。そして彼らを祝福するかのような小さな奇跡の数々。作中でこども達を見守る大人の目線の優しさはこどもを愛してやまなかったケストナーの想いをそのまま伝えてくれる。こどもの抱える悩みや苦しみの大きさを大人は忘れがちだけれどこれを読む度にケストナーがそれを思い出させてくれるんだよな。こどもも懸命に生きている。モヤモヤを抱えながら成長している。クリスマスにはそんなこども達に、そして見守る大人達にも祝福と喜びを。2016/12/16