感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kouro-hou
20
連作短篇集。1970年代の作品で、オカルトがまだ身近で無邪気だった頃を思い出す。TVで人気の新進気鋭のオカルト研究者の出雲先生(霊感無し)に持ち込まれる事件を、連載担当編集者の鶴さんと彼女のユカリちゃん(お色気担当)が解決する話である。内容的にはガチ心霊案件であるも、幽霊の出る方向や時間、動機等の絞込みが都筑先生らしく合理解で本格ミステリ風味という怪作。頁数少なめという事もあってちと展開が強引だなあ、とか軽い神輿扱いだけど思慮深さもある出雲先生とか、影の薄い相棒亀さんとかもうちょっと見たかった気もします。2018/08/05
Ribes triste
9
ちょっとエッチなオカルトミステリー。都築さんらしい、コミカルさがいいです。2017/08/31
砂糖と塩
6
少年の頃に、親の本棚から借りて以来の再読。心霊現象の研究家(ボンクラ)の許に持ち込まれた相談を、助手的な立場の雑誌編集者が解決していく形式の短編集でして、主役と恋人のイチャつくシーンが随所に入ってたりと、子供心に「エッチな本だなぁ」と思った記憶があります。改めて読むと、ミステリーの第一人者が書いた本だけあり、奇妙な幽霊の正体と出現の理由を解き明かす、幽霊を追い払う方法を考える、等々謎解き的なバリエーションが豊富で楽しいです。初出は1970年代なんですが、雰囲気にはほとんど古さを感じないですねー。2015/03/08
kanamori
0
☆☆2010/09/29
みっく
0
オカルト研究所のメンバーが日常に潜む謎に挑む。推理小説的解決ではなく本当に幽霊や生霊のオチ。関口シュンのコミック版も忠実にコミカライズされていてナイス。2009/05/24