内容説明
日本文化の基層を築き、神秘のベールに包まれる謎の渡来人―秦氏。神道はもとより、陰陽道から修験道まで、闇の呪術や異神を操る彼らは、遠くシルクロードの彼方からやってきた。古代ローマ帝国やペルシア、インドなど、異国の香り漂う秦氏の秘教と知られざる霊統を紐解く。
目次
南アルプスの秦氏―信州伊那谷の霜月祭と一目の神
産鉄民としての秦氏―稲荷神とダキニ天の秘法
物部氏系の秦氏―稲荷社家の荷田氏と十種神宝
吉原の秦氏―遊女町に潜む諜報組織と稲荷古伝
賀茂氏系の秦氏―山城の白鳥伝説と八咫烏
中国系渡来人としての秦氏―秦始皇帝と西域の弓月王国
ウズマサの秦氏―ハタの謎と弓月王伝承
聖徳太子の秦氏―首長・秦河勝と常世伝説
猿楽の秦氏―観阿弥・世阿弥と風姿花伝の奥義
播磨の秦氏―マダラ神と秦始皇帝の髑髏呪術
シルクロードの秦氏―ペルシアのミトラ教と弥勒信仰
平安京の秦氏―元伊勢篭神社と蚕の暗号
景教徒としての秦氏―大秦=ローマ帝国とキリスト伝説
豊国の秦氏―聖母大菩薩と巫女の八幡信仰
服部としての秦氏―機織りの忌部氏と神道祭祀
飛鳥の秦氏―スキタイと釈迦族の仏教
忍者としての秦氏―役小角と鬼の修験道
著者等紹介
菅田正昭[スガタマサアキ]
1945年、東京都大田区池上に生まれる。学習院大学法学部政治学科(社会学・社会心理学)卒業後、業界紙の記者を経て、1971年5月から73年12月まで東京都青ヶ島の村役場に勤務。1990年から95年までの3年間、青ヶ島の助役を務めた。日本民俗学会会員。現在は離島、民俗学、古神道など、幅広い分野にわたって研究を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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