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出版社内容情報
とある事情で地元を離れて親戚の家に身を寄せることになった蒼一朗。そこで再会したのは遠縁にして幼なじみの深紅。小さいころ、「おままごと」に強引に付き合わされた仲だった。
そんな彼女から、あの時と何一つ変わらないノリで提案されたのは――。
「久々に恋人ごっこ、してみたくならん?」
「お、懐かしいな。やろうやろう」
最初はただ楽しくバカップルを演じるだけだった。だけど徐々に過激さを増していき、抱き合ったり、キスしたりもするようになる。真剣に演じる「ままごと」にのめり込み、やがて本音と建て前の区別がつかなくなっていく。お互いにとってはあくまで「ままごとの好き」だから、決して「本気の好き」は口にできないまま。
終わりのない恋愛ごっこによって揺れる、二人の隠された想いとは。
内容説明
とある事情で親元を離れて親戚の家に身を寄せることになった蒼一朗。そこで再会したのは遠縁にして幼なじみの深紅。小さい頃、「おままごと」に強引に付き合わされた仲だった。そんな彼女から昔と何一つ変わらないノリで提案されたのは―。「久々に恋人ごっこ、してみたくならん?」「お、やろうやろう」最初はただ楽しくバカップルを演じるだけだった。だけどそれは徐々に過激さを増していき―。「ままごと」にのめり込み、やがて本音と建と前の区別がつかなくなっていく。お互いにとってはあくまで「ままごとの好き」だから、決して「本気の好き」は口にできないまま。終わりのない恋愛ごっこによって揺れる、二人の隠された想いとは。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
芳樹
50
とても歪んでいる。歪んでいるけど、ここに描かれているのは紛うことなき「愛」だ。ままごと「だから」、何なのか。だから、許される?だから、許されない?だから、何をしても良い?作中「だから」に続くべき凡そ考え得る様々な想いや言動が密度濃く、そして疾走感を持って表現されていて、情緒がこれでもかと目茶苦茶にされた感じがします。自分にまだこんな感情の動きがあるのかと思い知らされた作品でした。今後の展開が楽しみな期待の新シリーズです。2024/04/12
よっち
42
とある事情で地元を離れて親戚の家に身を寄せた高校生の枕木蒼一朗。そこで遠縁の親戚で幼馴染の深紅と再会して、高校生の「おままごと」にのめり込んでいく青春小説。幼い頃と何一つ変わらないノリで深紅から提案された恋人ごっこ。最初はただ楽しくバカップルを演じていただけの二人が、徐々にのめり込んでいく中で分からなくなっていく相手への想い。そこに一度距離を置いた深紅の彼氏・赤井先輩や、複雑な想いを抱える親戚の黄純を絡めた関係はさらに迷走して、捻れてしまった関係を取り戻すことができるのか今後の展開が気になるシリーズです。2024/04/10
わたー
31
★★★★★またとんでもない作品を発表したなと。実の家族にそれぞれ問題を抱えていることから、親元を離れて親戚限定のシェアハウスに住む主人公とヒロイン。実の兄妹以上に仲の良い二人は、バカップルのフリをする「ままごと」遊びに興じていた。そんな折、演劇に情熱を注ぐ彼女の芸の肥やしのためにキスをしたことで、主人公は自分の奥底にある欲望に気が付いてしまって…と始まる純粋で歪んだラブコメディ。序盤はあくまで明るく、秘密の「ままごと」遊びで楽しむ姿が描いていたので、今回はおとなしめだと思ったのだが、ヒロインが実は彼氏持ち2024/04/24
rotti619
25
親戚のシェアハウスで暮らす蒼一朗と、遠縁の親戚深紅が、幼い頃の約束をそのまま持ち込んで、お互い好きにならないが恋人のままごとを続けるという、不純で不健全なお話。前作同様、真代屋秀晃氏による人間の本能に根付いた欲望のドス黒さが、これでもかと描かれている。深紅には彼氏がいるのを知っているのに、蒼一朗がままごとを止める事は無いし、途中から登場する親戚・黃純からは彼の持つ醜い感情を暴露された上で性欲だけ満たす相手として選ばれる等、どう着地するのがベストなのかわからない展開だった。ラストも当然不穏に終わっている。2024/04/26
凜音
23
読了 友達の後ろでもだったけど合わないんだよな… 合わないんだけどこの感情シェイカーを期待して読んでしまうのだよ… 今回も"好き・恋・愛"の自己定義が揺らぐ… 虚実の境界が曖昧で足場が見えない… "愛"それは情か欲か…吐くかと思いましたね…吐かない代わりに涙で感情浄化しないと読んでられないです。 歪みまくってるのに想いだけは真っ直ぐに感じる。 彼と彼女の生まれ育った環境が出会いも違って同じ感情を抱けたならそれはきっと"純愛"で擽ったくて甘い2人のラブコメだった筈なのに…2024/04/10
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