内容説明
生まれてこの方、須磨軒人に安心できる場所はなかった。どこにいてもお化けに苛まれる。人に憑りつき、人を殺す“真っ黒なお化け”に。そのために友達もできず、お化けに対して理解を示そうともしない父親とも縁を切るはめに。しかし、結婚し、家族を持った軒人は、もう逃げるわけにはいかない。なぜ自分にばかりお化けが出てくるのか?父は本当にお化けが見えなかったのか?お化けとは一体何なのか?謎を抱えたまま、軒人はある霊能者を頼ることになるが―。
著者等紹介
後谷戸隆[ウシロヤトタカシ]
1986年東京都生まれ。『お化けのそばづえ』で小説家デビュー。そのほか漫画原作も手掛ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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キナコ
18
初読みの作者。おばけの理不尽さが好みな作品。作中にあるように霊能者にも得手不得手があるというのは納得。何処からか呪われている以前に、主人公である軒人の体質が異常過ぎる。 また物理で殴っていくスタイルの新しい霊能者がハマった。こんな除霊もあるのかと納得しつつ爆笑。文章のテンポはゆっくりだし、ホラー的な描写は少ないが楽しめた一冊。最後まで疑問は残ったが、それはそれでいいと思えた。2022/08/18
イカまりこ
9
私、盛大に勘違いしてた。そばづえって意味を!側仕え的なものだと思ってたw で、お化けでしょ。悪霊でも怨念でもなくお化け。お化けって響きが怖さを下げてこない?だからフレンドリーな幽霊がいろいろ世話やいてくれる話だと……そばづえって巻き添えのことでした~w 自分に非がなく、この一族だから巻き込まれてしまうお化けの被害。ザ・理不尽。よくこの一族続いたよな~。みんな結婚して子供もできてるんだよね。近くにいるとストレスを与える体質でも結婚できた…些細なことが気になってしまったw ちゃんと意味理解して読むべきだった。2022/06/18
ムーミンママ
6
久しぶりのホラーです。いやー怖い 怖い汗 こんな体質?先祖の業? やだわ泣 加持祈祷ではなく「最後は物理でぶん殴るしかないんだよ」って云うのが良いね。2022/06/20
JUN
6
ゾワゾワ。2022/04/19
へいぞー
5
冒頭、あまり好きな文章ではないかも?と疑ったのが嘘のように、祓い屋達が現れてからはめちゃくちゃ頁が進みました。あまり今までに読んだことのないタイプの怪談&祓い屋たちで、ハラハラしながら手に汗握りつつ最後まで楽しめました。こんな体質の人が居たら迷惑この上ないですね。2022/07/11