内容説明
江戸時代、四つしかなかった「宮家」は、明治以降、増加の一途をたどった。その背後には、明治天皇の皇位継承に対する深い不安があった。当初、「一代限り」の約束だった新皇族たちは、いかにして「宮家」を立てたのか。元勲たちの思惑、既得権を手にした皇族たちとの駆け引きを検証しながら、皇族制度誕生から消滅前夜まで、その姿を浮き彫りにする。
目次
1 皇族の作られ方(枢密院会議 伊藤博文の迷走;宮家新立 曲げられ続けた原則;皇室典範増補;降下準則騒ぎ)
2 皇族と軍隊(明治初期の皇族と軍と戦争;軍学校と皇族たち;海兵での高松宮宣仁親王;皇族たちの昇進と人事;戦場と皇族たち)
3 二人の皇族と事件(ドイツ女性との婚約;華族になった二人の少年;稔彦王帰国拒否事件;皇族総理大臣)
著者等紹介
浅見雅男[アサミマサオ]
1947(昭和22)年、東京生まれ。70年、慶應義塾大学経済学部卒業。出版社に入り、雑誌・書籍の編集に携わるかたわら日本近・現代史に興味を抱く(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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