内容説明
太平洋戦争で右目を失明、生涯独身、結社に属すことなく自由に短歌をよんだ方代の人生を、新事実とともに描き出す正統派ノンフィクション。
目次
第1章 艸庵にて
第2章 生れは甲州
第3章 黒きのれん
第4章 嘘のまこと
第5章 鎌倉名物男
第6章 南天の実
著者等紹介
田沢拓也[タザワタクヤ]
1952年(昭和27年)青森県生まれ。早稲田大学法学部・第一文学部卒。出版社勤務をへて、ノンフィクション作家。主な作品に、98年『ムスリム・ニッポン』(小学館。第四回21世紀国際ノンフィクション大賞優秀賞)、99年『空と山のあいだ―岩木山遭難・大館鳳鳴高生の五日間』(TBSブリタニカ。第八回開高健賞)など
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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ma_2
2
読んでいてつらくなってしまった。元気な時にまた再読しようと思う。茫洋としてとらえどころが無いと思われるが、内に秘めた情熱を持っている。悲しいかな必要としてくれる人にめぐり合えない。「地上より消えゆくときも人間は暗き秘密を一つ持つべし」「一度だけ本当の恋がありまして南天の実が知っております」 2012/06/03
tecchan
0
俳句の尾崎放哉に対するような歌人。酒と鎌倉を愛した放浪歌人。まわりに迷惑をかけながら、まわりに助けられて一生を送った歌人。こんな人がつい最近、とはいえ40年近く前までいたとは知らなかった。2024/04/05
辺野錠
0
キンシオの右左口回に名前が出たのに興味を持ち手に取る。読んでいるうちに山崎方代の人となりが分からなくなっていった。楽しんでもらうという目的で話を盛ってその内側には孤独を抱えていて周りの人からは不思議と受け入れられていてと複雑な人間と感じた。好意的な人の証言が多かったけどここまでエキセントリックなら彼を嫌っていた人もいたんだろうかと思った。2022/02/01
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