道徳という名の少年

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  • サイズ B6判/ページ数 123p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784048740586
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

町でいちばん美しい三姉妹が死んだとき残ったのは(1,2,3悠久!)、愛するその「手」に抱かれて私は天国を見る(ジャングリン・パパの愛撫の手)――ゴージャスな毒気とかなしい甘さに満ちた作品集。

内容説明

「愛してるわ!ずっと昔から…。子供の頃から、愛していたわ!」町でいちばん美しい、娼婦の四姉妹が遺したものは?(1、2、3,悠久!)、黄色い目の父子と、彼らを愛した少女の背徳の夜(ジャングリン・パパの愛撫の手)、死にかけた伝説のロック・スターに会うため、少女たちは旅立つ(地球で最後の日)、―桜庭一樹のゴージャスな毒気とかなしい甘さにアーティスト野田仁美が共振してうまれた、極上のヴィジュアルストーリー集。

著者等紹介

桜庭一樹[サクラバカズキ]
2000年デビュー。04年『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』が、ジャンルを超えて高い評価を受け、07年『赤朽葉家の伝説』で日本推理作家協会賞を受賞。同書は直木賞にもノミネートされた。08年『私の男』で第138回直木賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

めろんラブ 

175
耽美を形にしたらきっとこうなるのでしょう。こちら、内容も装丁・挿画も大変美麗な仕様となっております。これまでの桜庭作品同様、血の繋がりの哀しさ、禍々しさは健在。更に、澁澤龍彦的エッセンスが加味され、フェティシズム・エロス・暴力が強化された感じ。背徳、いや、いっそ悪徳と言えるほどの内容。手に取ったアナタ、扉を開けてこのイケナイ世界へ入ってみませんか?日常に戻って来られるかどうかは保障いたしかねますが♪2010/06/22

新地学@児童書病発動中

136
甘くて、残酷で美しい大人のための掌編集。エロチックで甘美な野田仁美のイラストが物語に花を添えており、それを見るだけでもこの本を手に取る価値がある。町で一番の美女が産み落とした4人の父なし子たちがこの世にもたらすのは、滅びなのかもしれないが、滅びていくものに刹那的な美しさがある。それを掬い上げる作者の感性に惹きつけられた。2016/04/10

takaC

129
妖しい童話ですね。2011/05/13

れいぽ

120
桜庭さんにしか描けない儚くて鮮やかな、かんばせ・サーガ。装丁+挿絵+文章がゴージャスな毒気を放つ大人のためのおとぎ話。道徳と背徳の駆け引き。薔薇のようなかんばせと美貌が埋没した巨体。アンビバレントな対比が世代をぐるぐるとつなぎ、あっけないほどプツリと断ち切られる。あっさりと語られる故に、印象深かったです。初出リストを見て、各編すべて別の雑誌に書かれていたのが驚きでした。2011/07/28

風眠

116
なんて美しい本なんだろう・・・読み終えてふたたび表紙を眺め、ふぅと息をつく。流麗で気品ある文章、官能的で物哀しい挿絵、そのふたつが合わさって、えもいわれぬ毒気を放っている。道徳というものに徹底的に刃向かって生きた、親と子と、その子どもと、またその子ども。道徳に染まらない生き方は残酷で哀しいけれど、何故か崇高で、純粋で、美しい事のように感じた。悪い事してると思いながら、悪い事してる時って、頭の芯が痺れるみたいな、独特の気持ちよさみたいな、そういう感じあるなと思う。少しずつ何かが狂っていく、大人のための童話。2014/04/08

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