秋の牢獄

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 223p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784048738057
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

小説の力を再認識させられる大傑作。
話題作『夜市』を凌ぐ、現代の神話の誕生!
圧倒的な多幸感と究極の絶望とを同時に描き出す、新鋭の珠玉の作品集。(「秋の牢獄」「神家没落」「幻は夜に成長する」の三編を収録)

十一月七日、水曜日。女子大生の藍(あい)は、秋のその一日を、何度も繰り返している。毎日同じ講義、毎日同じ会話をする友人。朝になれば全てがリセットされ、再び十一月七日が始まる。彼女は何のために十一月七日を繰り返しているのか。この繰り返しの日々に終わりは訪れるのだろうか――。
まるで童話のようなモチーフと、透明感あふれる精緻な文体。心地良さに導かれて読み進んでいくと、思いもかけない物語の激流に巻き込まれ、気付いた時には一人取り残されている――。

内容説明

十一月七日、水曜日。女子大生の藍は、秋のその一日を何度も繰り返している。毎日同じ講義、毎日同じ会話をする友人。朝になればすべてがリセットされ、再び十一月七日が始まる。彼女は何のために十一月七日を繰り返しているのか。この繰り返しの日々に終わりは訪れるのだろうか―。まるで童話のようなモチーフと、透明感あふれる文体。心地良さに導かれて読み進んでいくにつれて、思いもかけない物語の激流に巻き込まれる―。数千ページを費やした書物にも引けを取らない、物語る力の凄まじさ。圧倒的な多幸感と究極の絶望とを同時に描き出す、新鋭・恒川光太郎の珠玉の作品集。

著者等紹介

恒川光太郎[ツネカワコウタロウ]
1973年東京都生まれ。大学卒業後、様々な職業を経て、現在沖縄県在住。2005年、「夜市」で第12回日本ホラー小説大賞を受賞。2005年10月に刊行された初の単行本『夜市』は、デビュー作にして第134回直木賞候補となった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

464
恒川 光太郎は、新作中心に読んでいる作家です。本日(11/7)に未読の本書を読みました。幻想短編3作で表題作がやはりオススメです。 著者が11/7に拘る理由や読者が11/7にそんなに盛り上がる理由が良く解りません。もしかして、著者は鍋奉行だったりして(笑) https://www.nnh.to/11/07.html2020/11/07

へくとぱすかる

455
本当に透明感あふれる、爽やかなファンタジーとも言えるタイトル作品。とてもよかったです。『時間ループ物語論』で紹介されていたので、気になっていたが、偶然にも古書店でお目にかかって購入できた。あとの2作が、タイトル作より相当にドロドロした世界で、わたし的には、やはりタイトル作のような世界の方がいいと思った。ホラーにもこんなヴァリエーションがありうるのだ。2017/10/30

ちょこまーぶる

393
人間誰にでも、同じ日を繰り返したり、ある範囲から出ることができないと言った捕われるということに、当初は困惑するであろうが、時が経つと心地良いという感覚に陥ってしまうのではないだろうか。一見、自由を保障されているようであっても、実は生活上で規則や規律に縛られている方が、自由を謳歌できるような気になってしまった。3編の中では表題作が一番のお気に入りでした。2012/08/22

takaC

350
”圧倒的な多幸感と究極の絶望”、”圧倒的な孤独と虚無”、納得しました。2010/11/15

ハイランド

341
三篇の中編。初めの二編が氏のライフテーマと言ってもよい、現世と隣接する異世界へのスリップもの。最後の一編は怪物誕生の話。これは序章なのだろうか。前二編とは趣が異なるが、三篇とも悲劇を予感させ、突然静謐に満ちた異世界の牢獄に閉じ込められた者たちの話。この作品に満ちた静けさと寂しさは、氏の生得のものだろう。デビュー作の夜市から作品に濃く漂っている。発想はよく使われるものだが、作品の独特な空気が好きならば楽しめるだろう一冊。表題作は11月6日に読み終えました。ところでスタープレイヤーの続編はどうなりましたか。2015/11/20

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/576899
  • ご注意事項