内容説明
イノチっておわらない。イノチって窓の向こうに続く永遠なんだよ。すべての親とこどものための愛と希望の物語。
著者等紹介
梓河人[アズサカワト]
1960年、愛知県生まれ。短編「その愛は石より重いか」でデビュー。「NIGHT HEAD」より飯田譲治氏に協力している
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みかん🍊
96
『アナン』の方を読んだのは随分前で細かい所は大分忘れていますが、子ども用に猫のバケツ目線で書かれたこの作品も素晴らしかった、最後のほうは切なくて苦しくて涙で文字が滲んで読めなかった。ゴミ置き場に捨てられていた所をホームレスのナガレに救われた猫のバケツと人間の赤ちゃんのアナン、天使のようなアナンは特別な才能を持った誰からも愛される子供だった、彼の作ったモザイクは観る人も胸をうち心が洗われる、バケツとナガレのアナンを想う気持ちが切なかった。2018/12/17
財布にジャック
72
子供の為に梓さんが書き直したというもうひとつの「アナン」も、大人向けに負けず劣らず心を打つお話でした。猫のバケツの視点で物語が語られるのが、とっても可愛くて好感が持てます。犬、鳥、鼠、ももんが、フェレット、とかげと動物総出演なのも動物好きには堪りません。こんな素敵な本を、子供の頃にもし読めていたらと思うと、タイムマシンで時をさかのぼって子供に戻りたいと願ってしまいました。2011/02/17
ゆきち
71
大人向けのアナンを読んでの感動はベスト20に入る。そして、今、児童書のぼくとアナンを読んで、また感動している。子どもたちが、この本を手に取ったらどんな感想をもつのかも知りたい。猫のバケツの語りで進んでいく本書は、とても優しい。大人向けのアナンにはなかった、人々だけでなくて動物たちもアナンを好きなことが描かれている。みんながアナンから幸せをもらい、悲しみを優しさに変えてもらい幸せになる。その時の顔が思い浮かんで、読んでいるわたしまで顔が穏やかになった。寂しさも悲しさも優しさだと思える一冊だった。2019/01/16
Shinji Hyodo
68
“ナオ”“ナアオ”人の名前じゃありません。ニャンコの鳴き声でワォ、ワァァオみたいな感じですかね…これって、ほぼ童話ですよね。オーバー還暦のオヤジの読む本じゃないなぁ〜と止めようとするのに最後まで読んじまって、挙句最後にウルっと来てれば世話ないや(^^;;どんだけお子ちゃま脳なんだ…って物語でした(^^)我が家のニャンコとバケツ(物語の中のニャンコの名前)がちょいとオーバーラップしたのがいけなかったかなぁ〜2015/07/06
KAZOO
68
この作品は、これだけでも楽しめるのですが「アナン」を読んでいたほうがさらに楽しめます。作者は子供用に書いたといわれていますが、大人でも楽しめます。「アナン」を猫の目から見た物語に仕立て上げています。私は一気に読んでしまいましたが、やはりうるるするところがあります。外では読めないですね。表紙の絵がいい感じです。この作者の絵で、うまくまとめて絵本にでもしてくれないですかね。2015/06/09