内容説明
酒場詩人・吉田類が旅の中で詠んだ酒場俳句とそれにまつわるエピソード、オススメの酒場までを綴った初の酒場俳句エッセイ。
目次
吉田類の酒場グラビア
吉田類の酒場俳句(ひとひらの記憶剥離す白木蓮;菜の花やガールボーイを抱きしめり;徳利よりしろ蝶ほろと舞ひ立ちぬ;捨ておいて花のもとへと居を移し;菜の花や昼酒臥して髑髏;ワンタン喰ふ春や乳房の舌触り;辛くちの酔ひは景虎おぼろ月;酔うて舞ふ桂をとこの旅うらら;人魚曳くひとすじ青き夜光虫;定説を蜥蜴くるっと翻す ほか)
吉田類の酒場エッセイ
吉田類も通う東京酒場
著者等紹介
吉田類[ヨシダルイ]
酒場詩人。高知県生まれ。全国各地の大衆酒場を巡り、出会った人や料理を詠む“酒場俳句”を提唱。BS‐TBS「吉田類の酒場放浪記」は番組スタートから10年を超えた人気番組。「東京ウォーカー」、月刊「たる」にて酒場俳句を連載。そのほかラジオや新聞などの連載も多数。高知県観光特使及び仁淀川町観光特使(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夜間飛行
204
お酒も魚介もホルモンも苦手な私だが、酒場放浪記はいつも観ている。吉田さんが訪れる土地と料理とお酒の一体となった雰囲気、そしてお店ごとの賑わいが心地よい。本書は四国での原風景から始まり、東京、高知、東北、北海道など、酒場の思い出と俳句から成る。柔らかな思考とウィットに心がほぐされるようだった。《定説を蜥蜴くるつと翻す》《土手刈られ蟋蟀ももを露にす》《朝夕に尼僧の通る葱畑》《酒精火と成りて遊行の枯野かな》。東京にもマンボウが出てしまった。対策も大事だが神経質になりすぎず、一日も早く街の賑わいが戻ることを願う。2022/01/20
ikedama99
8
寝床で少しずつ読みました。吉田さんの俳句は、TV番組の時に少し見るくらいでしたが、このように文章としてまとまったのを読むと、また趣が違っていい感じです。思ったより、「硬派っぽい」感じがしました。TVやエッセイなどとは少し違った面も見えたような・・。今度は、この俳句を詠みながら一杯もいいかもしれないと思いました。2014/05/24
やぎ
7
「吉田類の酒場放浪記」を毎週楽しみにしてます。吉田類さんとは2回ご一緒させていただいたのですが、テレビでの印象通りとてもいい人。また一緒に飲みたいな。それにしても類さんの俳句は難しいのが多いですね。2018/10/23
ikedama99
6
寝床で少しずつ読み直しました。俳句っていいな・・と思います。お酒の話も楽しい・・。2015/05/22
かわかみ
5
酒場放浪記で知る人ぞ知る吉田類さんの酒場詩人らしい俳句と酒の蘊蓄エッセイを収めた本。特にいいなと思った三句 「徳利よりしろ蝶ほろと舞い立ちぬ」 「酔ふきみの仕草や風に月見草」 「新橋の宵さみだるる孤悲ごころ」 三つ目の句は解説が要りそうだが本書をお読みいただきたい。2023/08/08