角川選書<br> 怪しいものたちの中世

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怪しいものたちの中世

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  • サイズ B6判/ページ数 198p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784047035669
  • NDC分類 210.4
  • Cコード C0321

出版社内容情報

中世人にとって「宗教」とは何だったのか

日本の中世に暗躍した「怪しいもの」とは何者か。山伏、占い師、ばくち打ち、勧進聖……。神仏の威光を利用した彼らの活動は多様であり、心の平安を与える方法は多岐にわたる。一見すると詐欺のようにも思えるが、殺伐とした環境に置かれた人々に夢見る喜びを感じさせ、人間らしい感情や希望、未来について考える機会を与えていたのだ。中世の「宗教」の果たした知られざる効用を、豊富な事例から解き明かす新しい中世史。

はじめに

第一章 中世の博打

身ぐるみはがれた姿/天竺冠者事件/『古今著聞集』の天竺冠者/博打の聟入り/甲子のお祈り/親王を騙る/平泉の姫宮/文覚の書状/大王の王子と平泉の姫君/博打と山伏/山伏・鋳物師・遊女

第二章 夢みる人々

夢の力/夢語り共同体/摂関家の浮沈/清盛のクーデター/木曽義仲と松殿基房/源義経の登場/九条家の夢/占筮と夢/近衛基通と後白河院/和漢の藤と松/日輪を抱く兼実/死相をみる/霊魂の評価/九条家と中原家/大地震と夢/正夢と偽夢/頼朝追討と夢/ついに摂政・氏長者に

第三章 勧進の時代

罪にはよも候はじ/永観と念仏信仰/来迎・往生・救済/永観の出挙/財貨・福・徳/東大寺別当としての永観/算をおく人/東大寺大勧進/天狗にさらわれる/周防国の経営/平等の感覚/多様な信仰/東大寺との対立/救済の欺瞞/中原師員と専修念仏

第四章 異形の親王

家族の辺境・家庭の境界領域/以仁王と八条院/以仁王の死/以仁王生存説/北陸宮/土御門天皇の系譜/以仁王の姫宮/姫宮と春華門院/包囲される姫宮/親王・内親王/母系から父系へ/待賢門院と叔父子/皇子女の立場/平清盛の落胤説

第五章 法勝寺執行の系譜

六勝寺の造営/法勝寺の組織/御願寺の執行/政経・増覚・信縁/俊寛/信西の息子静賢/後白河院側近としての静賢/法勝寺執行静賢/能円/章玄と九重塔/章玄と能円/尊長/承久の乱と尊長/潜伏する尊長/京都における捕縛/尊長死後と義時毒殺説/怨霊の出現/その後の法勝寺執行
  
おわりに
 
参考文献

あとがき

内容説明

日本の中世に暗躍した「怪しいもの」とは何者か。山伏、占い師、ばくち打ち、勧進聖…。神仏の威光を利用した彼らの活動は多様であり、心の平安を与える方法は多岐にわたる。一見すると詐欺のようにも思えるが、殺伐とした環境に置かれた人々に夢見る喜びを感じさせ、人間らしい感情や希望、未来について考える機会を与えていたのだ。中世の「宗教」の果たした知られざる効用を、豊富な事例から解き明かす新しい中世史。

目次

第1章 中世の博打(身ぐるみはがれた姿;天竺冠者事件 ほか)
第2章 夢みる人々(夢の力;夢語り共同体 ほか)
第3章 勧進の時代(罪にはよも候はじ;永観と念仏信仰 ほか)
第4章 異形の親王(家族の辺境・家庭の境界領域;以仁王と八条院 ほか)
第5章 法勝寺執行の系譜(六勝寺の造営;法勝寺の組織 ほか)

著者等紹介

本郷恵子[ホンゴウケイコ]
1960年、東京生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。日本中世史専攻。現在、東京大学史料編纂所教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kokada_jnet

47
題名から想像するほど「怪しいものたち」の話ではなかった。集団詐欺をはたらく「博奕」たちと、承久の乱後、6年間逃亡した、一条尊長が印象に残った。なお、後書きでは「勤務先での雑務多忙」「人文系学問への低評価」への嘆きが深刻かつ、非常に暗い調子で記され、「錯乱気味の後書き」とまとめられているが…。本郷先生、大丈夫かな。2021/08/19

さつき

28
院政期から鎌倉時代にかけて生きた「怪しいものたち」について様々なエピソードが語られています。私が特に印象的だったのは、血筋を疑われる落胤たちと権力を握る法勝寺執行たちです。以仁王と式子内親王が同母の兄弟だったとは知りませんでした。最期まで親王にはなれない以仁王に対して、式子内親王は賀茂斎院になるために内親王宣下を受けたのでしょうね。院政期に活躍した法体の院の近臣には、全然知らない人物も多かったです。信西の子静賢や後鳥羽院の側近尊長などの人生は波乱万丈で物語のよう。読み応えがありました。2016/11/23

bapaksejahtera

18
院政や武士の勃興期である中世について読み易い著書を提示する学者。最近読んだ「院政」は本書の数年後の本だった。後書きでこの本は中世における宗教の役割を描こうと始めたが、結局宗教の周縁をぐるぐる回る結果となったとして、勤務に関する雑事と学問との両立に苦しむ嘆き節のような事が書いてある。確かに本の焦点としてはやや散漫なものとなったが、民衆を含めた中世人の心の拠所としての宗教や迷信の位置付け、宗教家の権勢志向や徳行に留まらぬあれこれが面白い。特に勅願寺である六勝寺の一連の執行(しぎょう)職の列伝的記述は目を引く。2023/01/19

13
ごっしーと基通の男色関係を事細かに時系列に沿って、玉葉に記す九条兼実よ…。いや、台記の悪左府様も大概だけど、自分のことならまだしも、他人のそういうのをねちねち書くか普通。7月12日の法会で見初め、冷泉局の美人局にて20日に御本懐を遂げられた由。木曾殿が都のすぐそばまで来てる時だよ…。以仁王の娘さんが八条女院に引き取られたものの、可愛がられすぎて、周囲の嫉みを買い、八条女院領の相続問題も絡んで、早死にしたのは知らなかった。八条院といえば汚部屋というイメージだったけど、おおらかで面倒見のいい人だったんだなあ。2017/10/28

のれん

12
情報が不確かであった中世での職業や行動原理を説明する。ただタイトルから想像したほど奇異な民衆風俗ではなく、当時の信仰や道理から読み取った政治史も取り上げている。 ところどころエッセイみたいに著者の心情が挟まり、九条兼実の情けなさをボコボコ指摘したり、院政後の皇族の遺児の境遇に嘆いたりと情緒的。嘘が膨らみすぎた詐欺師とか賭博と巫女の八卦信仰の繋がりとかは面白かったが、そこから存在が不確か(時代に取り残された)政治関係者になるのでちょっと趣旨的に残念。2022/05/17

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