出版社内容情報
流行歌謡に表れた室町人の心を「五感」で感じる!
室町後期、庶民から貴族までが熱狂した小歌。『閑吟集』は、恋歌、明るい諦念の歌など311首を収録。無常の世を悟りながら、あえて官能に身を投げ出した室町人の心を「五感」で捉え、豊かな歌謡の世界を描く。
内容説明
室町の代表的小歌を集めた『閑吟集』には、男女の恋歌を中心に、不安な世への明るい諦念の歌など、当時の人々と人生観を映し出す311首が収められている。戦国動乱の気配が漂う室町後期、人々は無常の世を悟りながら、あえて官能に身を投げ出した。庶民から貴族までを熱狂させた「小歌」に、室町人は何を託したのか。小歌に表れたリアルな感情の動きを「五感」でとらえる斬新な方法で、室町歌謡の豊かな世界を描き出す。
目次
味わう(青梅の枝―性愛の讃美)
触れる(寝肌の争い―姉と妹の物語;打つ女・打たれる女―官能の倒錯美)
嗅ぐ(簾からこぼれる香り―王朝の文化と中世の遊び;残り香と面影―東下りの殿をめぐって)
聴く(一節切尺八の音色―王昭君の悲劇・稚児の恋;唐櫓の響き―遊女の恋)
視る(意匠・文様との交響―花筏・花靭・水車・誰が袖図;動物の小歌と禅の絵画―燕・蛤をめぐって)
著者等紹介
植木朝子[ウエキトモコ]
1967年生まれ。お茶の水女子大学大学院人間文化研究科単位取得満期退学。博士(人文科学)。同志社大学文学部教授。専攻は中世歌謡。著書に、『梁塵秘抄とその周縁―今様と和歌・説話・物語の交流』(三省堂、日本歌謡学会志田延義賞受賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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