内容説明
動乱の幕末期、柳川藩家老・立花壱岐は、藩益ではなく国益を考える時代が来たことを悟り、改革の志を抱く。しかし、維新による新政府の政策に不満をもつ士族たちは武装決起を企てた。他藩でも士族の反乱が勃発し、多くの犠牲者を出したが、壱岐は、無血平定のため、士族のシンボル・柳川城を炎上させるという大胆な策をこうじ、成功をおさめる。時代を切り開く指導者とは何か。遙かな未来をみつめた男の苛烈な生涯を、豊富な史料を駆使して描く。
目次
柳川藩最後の家老・立花壱岐
立志・黒船
国事奔走
藩政改革
明治維新
第一等論
柳川城炎上
晩年の壱岐