角川選書<br> 太平記の群像―軍記物語の虚構と真実

角川選書
太平記の群像―軍記物語の虚構と真実

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  • サイズ B6判/ページ数 311p/高さ 19X13cm
  • 商品コード 9784047032217
  • NDC分類 210.45
  • Cコード C0321

内容説明

日本史上、ほかに例のない動乱の時代、南北朝時代。全国的規模で闘いが展開し、多彩な人物がみずからの信念に従って縦横に活動する。時代の嵐のなかを駆け抜けた人々を照射し、彼らの生き方と歴史的役割を史実にもとづいて浮き彫りにする。

目次

第1章 傍系たちの反逆(後醍醐天皇の登場とその立場;後醍醐天皇の后妃と皇子たち;後醍醐天皇をとりまく人々)
第2章 建武新政の人間模様(三木一草;得意と失意と;足利尊氏と新田義貞)
第3章 足利尊氏(足利尊氏と弟直義、そして子直冬・基氏;執事高師直とその一族;執事仁木頼章と弟義長;将軍護持僧三宝院賢俊)
第4章 南朝を支えた人々(南朝の抵抗;正平の一統と新田一族の反撃;征西将軍宮懐良親王)
第5章 室町幕府支配の確立(足利幕府の基礎固め;守護大名たちの果てしなき抗争;王朝の残影;管領細川頼之)
付論 『太平記』の基礎知識

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

浅香山三郎

8
1991年の本だが、全く内容の古さを感じさせない堅実な叙述。『太平記』の主要登場人物を取り上げ、文学としての『太平記』と史実に照らしての事績の認定を重ねる。当たり前ながら、史実に反するところもある一方で、何らかの一次資料に依拠して書かれたものもあるやうで、分厚い『太平記』の魅力が窺はれる。欲を言へば、索引があればなあと思つてしまふが、寧ろ読み手が自分の関心で作るべきものなのだらう。2017/07/14

たぬき

1
2013年の現時点では 常識的になった内容2013/02/16

印度 洋一郎

1
「太平記」を中心に、一次資料(発給文書や日記)も参考にしながら、南北朝動乱期の群雄達を解説。後醍醐天皇、皇族、公家、僧侶、そして足利尊氏を初めとする武将陣まで幅広く取り上げているので、「太平記」世界の入門書としてコンパクトに読める。余り取りあげられない皇族や公家までマニアックに紹介(でも記録そのものが少ないので謎が多い)。大忠臣で有名な楠木正成の息子が北朝に寝返っていたり、北陸に後醍醐天皇の皇子を戴く政権が一時期あったらしいなど、小ネタだが面白い話も散見する。2011/08/13

futa

0
後半に行くにつれて流し読み。2011/11/20

よしあ

0
太平記に書かれている時期は、歴史の転換期として興味深い時代です。各々が価値観の転換を迫られる。でもそれは、後からそう言えるのであって、渦中の人にとっては、苦闘しながら乗り切っていくしかない。…というところに惹かれます。 読み物としての太平記は、史実と異なるところもある。検証しつつ、実像に迫る。分かりやすい内容だと思います。 とはいえ、敵味方入り乱れて変節は多いし、更に似た名前も多く、有名どころでない人物は覚えられないんですよねえ。2021/12/11

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