内容説明
青柳剣一郎と剣道場で同門だった浦里左源太は、陸奥の藩に仕え幸せな家庭を築いているはずだった。ところが左源太の零落した姿が江戸で散見され、首をざっくりと斬られた武士の死体が見つかる。それは絶命剣という恐るべき技で、左源太がまさに体得しようとしていたものだ。何故家族を捨て、刺客となって帰府したのか?風烈廻り与力の剣と人情が冴える傑作。
著者等紹介
小杉健治[コスギケンジ]
1947年、東京生まれ。83年「原島弁護士の処置」でオール讀物推理小説新人賞を受賞し作家活動に入る。その後、日本推理作家協会賞、吉川英治文学新人賞を受賞し、人間の絆の強さを描いた作品群に多くの賛辞が寄せられている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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夢子
19
今回は忠義のお話し、殿様のために我が子を犠牲にしてもお家を守る、本当にあったのでしょうね。でも、今回も青柳剣一郎が無事解決しました。安堵しました。捜査一課長かっこいい!2024/07/09
ベルるるる
14
面白かったけど、ちょっともたついた感があった4巻目。剣一郎の妻が登場する場面が愉快で好き。勘が鋭くて、夫も息子もたじたじ^^2016/11/20
アンベラー
7
殿の後始末を家臣がする この時代当たり前のことなのだろうけど、辛い話だ 刺客になった限りは密命を果たさなければ国本には帰れないしかし、一度出た人間が本当に帰ることができるのだろうか?使い捨てにされるのでは… 今回の話は剣一郎の働きでめでたしめでたしでした 2019/07/01
めにい
4
剣の師真下治五郎が好きだ。新しい剣技のことになると夢中になってしまうところがかわいい!若い奥さんのこととかもう少しいろいろ知りたい。2014/04/26
nyaboko
4
藩のお家騒動に巻き込まれた主人公と主人公の友人の話。最後正直予想がハズれた。いやでもよかった! ほっとしたよ! まあ、相変わらずドカドカ人が死ぬシリーズだけど、今回はそれでも悲しい結末にならずにすんでよかった。相変わらず嫁が凄すぎるのと、息子の成長っぷりがほほえましい。息子も無事元服して、これから家族はどうなっていくのかな? それも楽しみ。2012/12/10