内容説明
消費増税、終身雇用制度の崩壊、米中覇権争い、―混乱の日本が見出すべき活路とは?2020年の世界を読む。
目次
第1章 まかり通る歪んだ議論
第2章 令和元年のフェイクと混乱を振り返る
第3章 消費増税が日本経済にもたらす大打撃
第4章 景気回復の打ち手はあるか
第5章 働き方の未来を読む
第6章 かつてない緊張、安全保障の着地点
第7章 米中覇権争いの行方
終章 2020年代に「不安」と「期待」を寄せて
著者等紹介
〓橋洋一[タカハシヨウイチ]
(株)政策工房会長、嘉悦大学教授。1955年東京都生まれ。東京大学理学部数学科・経済学部経済学科卒業。博士(政策研究)。1980年大蔵省(現・財務省)入省。大蔵省理財局資金企画室長、プリンストン大学客員研究員、内閣府参事官(経済財政諮問会議特命室)、内閣参事官(首相官邸)などを歴任。小泉内閣・第1次安倍内閣ではブレーンとして活躍。2008年『さらば財務省!』(講談社)で第17回山本七平賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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徒花
127
うーん。微妙。といっても中身は従来の高橋先生の主張と変わらず、リフレ的なことなのでそれはそれでいいんだけど、ようするにパッケージの問題で、ヒットしたファクトフルネスのような感じで「事実を見抜く方法が身につくハウツー本」のように見えるのが問題じゃないか。中身を読んでみるとそこまでファクトを重視してるってわけでもなく、結局は著者の意見、理屈で進むので、突っ込まどころはある。2020/08/22
こばまり
59
ニッポン放送でのキレあるコメントから著者に興味を持って。GSOMIAからかんぽ、関電、消費増税、桜、老後2000万円問題、米中、米朝と話題がタイムリー。今般の感染症がもたらす内外への影響についてもいつか読める日が来るだろうか。2020/03/24
Q
18
リミテッド ●フェイクを排除は不可能。自らファクトを見極め、真実を見出す力を磨くのみ ●川を上り海を渡れ。歴史を遡り海外の事例を調べろ ●事実は事実 ●年金は保険。年金は長生きするリスクに備えて早逝した人の保険料を長生きした人に渡して補填 ●人口の流入、流出が激しいヨーロッパは直接税より消費税での徴収の方が合理的 ●日本の財政は危機的?なのに有事の際の安全資産が円という矛盾な論調 ●核シェアリング 核を管理する基地提供 ●歴史上、中国は米より制裁受けると日本に擦り寄る ▷大変勉強になった2020/09/14
まゆまゆ
13
筆者の主に2019年の時事コラムをまとめた内容。老後2000万円問題は貯蓄取り崩しの話が全く語られないことや郵政事業は民営化から国営化されていることなど、当時ネット記事で読んだような内容の再確認といったところかな。マスコミの情報をそのまま受けとると本質を見誤る。事実(ファクト)は何なのかを考えるクセを身につけて情報に接することが大切。2020/08/04
大先生
10
高橋洋一氏の意見が全て正しいわけではありません(桜を見る会の問題については安倍元総理の秘書が立件されました)が、説得力ありますね。「ある事実」についての評価・解釈は人それぞれ異なっても問題ありませんが、「ある事実」の内容が論者によって異なっていたら議論にならないですよね。裁判所の判決をみても、まず証拠に基づく事実認定をしてから「当裁判所の判断」を書いていますよね(普通の国民は判決なんて読まないか。笑)。まあ、裁判所すら事実誤認することもあるわけですけど(苦笑)。非常に勉強になる本でした2021/03/06