内容説明
お江戸神田蝋燭町、手習い小屋を営むお久ちゃんと、幼なじみ金ちゃんの関係は、本日もじれったくもどかしい。いろいろあってほんのちょっとだけ進展した…かもしれない2人の仲に、次々水を差すあやしい人々。女子力最強の出戻りお母さんに、背が高くて謎めいたもうひとりの「金ちゃん」、高尾の狸コンビに、お久を慕う不思議犬クマ…そこへ降りかかる、前代未聞のあやかし大騒動!恋とご町内の明日はどうするどうなる。
著者等紹介
澤見彰[サワミアキ]
1978年、埼玉県生まれ。大学で日本民俗学を研究するかたわら、作家をこころざして絵や文章の勉強をつづける。卒業後、らいとすたっふ小説塾第1期生として1年間の修業ののち光文社カッパ・ノベルス『時を編む者』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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アーチャー
9
どのキャラクターもちょっと変わり者だが、お久ちゃんも真面目すぎるのが逆に面白いです。このシリーズは書き下ろしだけど、著者のあとがきや解説を付け加えてもいいんじゃないかって思いますけど・・・。2013/01/19
hanagon44
8
単純化された登場人物のキャラクターと,悪役はいても悪辣な奴はでてこない軽い調子の落語風人情話。表紙に描かれた不思議犬クマに惹かれて,表紙で読もうと思いました。脱力して軽く読めて嫌な気持ちにならないので,疲れたときにも読める一冊。クマの今後が気になります。2016/08/02
蕭白
2
まさか続編が出るなんて・・・というのが真っ先に出た感想です。愛くるしいクマと鬼師匠の一面を持つお久ちゃん、そのお久ちゃんに恋心を寄せる金ちゃんたちが繰り広げるドタバタがなかなかいい感じです。文中には「女子力」なんて言葉も出てきて、細部に拘らないおおらかさもいい感じです。せっかくなので続編希望します。2011/09/26
samurai0517
1
続編です。一冊の中での話のつながりのよさは痛快。これ、江戸時代じゃないだろっていう小ネタに、いちいちクスリとさせられる。登場人物が増え、それに伴って伏線も増えたから、第3作にも期待。2011/10/13
三田主水
1
寺子屋の鬼師匠とツンデレイケメンとヘンな白いタ…犬と、主役トリオも新キャラも前作からのキャラも、みんなキャラが立ちすぎて、落語…というよりドタバタコメディ漫画的。悪のり寸前ですがそれが実に楽しい。何だか作者が水を得た魚のように感じます。2011/09/28