角川ホラー文庫
チューイングボーン

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  • サイズ 文庫判/ページ数 324p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784043805013
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

“ロマンスカーの展望車から三度、外の風景を撮ってください―”原戸登は大学の同窓生・嶋田里美から奇妙なビデオ撮影を依頼された。だが、登は一度ならず二度までも、人身事故の瞬間を撮影してしまう。そして最後の三回目。登のビデオには列車に飛び込む里美の姿が…。死の連環に秘められた恐るべき真相とは?第12回日本ホラー小説大賞長編賞受賞作。

著者等紹介

大山尚利[オオヤマナオトシ]
1974年東京都生まれ。和光大学人文学部卒。現在、自営業。2005年「チューイングボーン」で第12回日本ホラー小説大賞長編賞を受賞。同作品の出版でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

那由多

21
初読み作家さん。知人からのお薦め本。ビデオ撮影の依頼をされる主人公。列車内で撮影していると人身事故にあう。撮影をする日にばかり事故が起きるのは何故?本当の依頼者は誰?帯の称賛は大袈裟ですが、退屈な序盤を除けば面白かったです。ただし唐突な動物虐待シーンは、めちゃくちゃ不快。これさえなければ良かった。2020/06/22

Our Homeisland

14
日本ホラー小説大賞長編賞受賞作だけあって、よくできている作品だと思いました。なかなか評価できるなかなか楽しめた小説でした。ストーリー全体にもう少しひねりや意外性があればもっと厚みのある作品になったのにと思います。後半が思っていたほどの展開の広がりがありませんでした。迫真性があって場所の情景などは素晴らしかったです。目の前に西新宿や浮島が浮かびががるようでした。また非常に多くの比喩を使うのですが、それらが不自然な押し付けがましさがなくて巧くて良かったです。この作者は文章を書く納涼区は非常に高いと思います。2013/10/09

けいちゃっぷ

13
小田急ロマンスカーの展望車から進行方向の風景をビデオカメラで撮ってと頼まれた男は、指定の時間にロマンスカーに乗りビデオを回すが終着間際のところで「事故」に遭遇してしまう。 これは偶然なのか故意なのか・・・。 こういうのこそ、答えは出さずに超常現象か得体の知れない何かにして欲しかったな。 せめて依頼者は未来が見えるとか。 324ページ 2018/01/28

simasima

12
ロマンスカーの展望席からビデオを回すように頼まれ人身事故に遭遇、そしてまた?ん?どういうこと?というお話ですがホラー小説として読むと肩透かしを食らいます。だってこれ、空虚でドライながら常に揺れ動いている主人公の心情が文学かってくらい緻密に描かれている人間ドラマですもん。これをしみじみ味わえるか、真相を早く!とじれったく感じるかで評価が分かれると思いますが、私はハマりました。なんとも不快な歯の治療とか地味な居酒屋バイトとかさえない主人公に寄り添ってその空虚に馴染んだところでラストそうくるか〜!激苦ニヤリ。C2014/05/10

かみしの

10
第12回日本ホラー小説大賞長編賞受賞。ベタな結末や全く怖さを感じさせない展開など、正直エンタメとしてはあまり面白くありません。何せ読み辛い。林真理子さんや他の方が言っているように、純文学を読んでいる感じ。確かに文章や感情描写は洗練されていて、主人公のじわじわとした狂気や、居心地が悪いときに感じる、下腹部がぞわぞわとする感覚を、文章だけで表現できているのはすごいと思います。ある意味で、この粗筋の書き方と内容はミスマッチ。純文を読む心持ちで読めば、また違った感想が抱けるかも知れません。2012/07/30

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