内容説明
“ロマンスカーの展望車から三度、外の風景を撮ってください―”原戸登は大学の同窓生・嶋田里美から奇妙なビデオ撮影を依頼された。だが、登は一度ならず二度までも、人身事故の瞬間を撮影してしまう。そして最後の三回目。登のビデオには列車に飛び込む里美の姿が…。死の連環に秘められた恐るべき真相とは?第12回日本ホラー小説大賞長編賞受賞作。
著者等紹介
大山尚利[オオヤマナオトシ]
1974年東京都生まれ。和光大学人文学部卒。現在、自営業。2005年「チューイングボーン」で第12回日本ホラー小説大賞長編賞を受賞。同作品の出版でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Our Homeisland
14
日本ホラー小説大賞長編賞受賞作だけあって、よくできている作品だと思いました。なかなか評価できるなかなか楽しめた小説でした。ストーリー全体にもう少しひねりや意外性があればもっと厚みのある作品になったのにと思います。後半が思っていたほどの展開の広がりがありませんでした。迫真性があって場所の情景などは素晴らしかったです。目の前に西新宿や浮島が浮かびががるようでした。また非常に多くの比喩を使うのですが、それらが不自然な押し付けがましさがなくて巧くて良かったです。この作者は文章を書く納涼区は非常に高いと思います。2013/10/09
けいちゃっぷ
13
小田急ロマンスカーの展望車から進行方向の風景をビデオカメラで撮ってと頼まれた男は、指定の時間にロマンスカーに乗りビデオを回すが終着間際のところで「事故」に遭遇してしまう。 これは偶然なのか故意なのか・・・。 こういうのこそ、答えは出さずに超常現象か得体の知れない何かにして欲しかったな。 せめて依頼者は未来が見えるとか。 324ページ 2018/01/28
simasima
12
ロマンスカーの展望席からビデオを回すように頼まれ人身事故に遭遇、そしてまた?ん?どういうこと?というお話ですがホラー小説として読むと肩透かしを食らいます。だってこれ、空虚でドライながら常に揺れ動いている主人公の心情が文学かってくらい緻密に描かれている人間ドラマですもん。これをしみじみ味わえるか、真相を早く!とじれったく感じるかで評価が分かれると思いますが、私はハマりました。なんとも不快な歯の治療とか地味な居酒屋バイトとかさえない主人公に寄り添ってその空虚に馴染んだところでラストそうくるか〜!激苦ニヤリ。C2014/05/10
かみしの
10
第12回日本ホラー小説大賞長編賞受賞。ベタな結末や全く怖さを感じさせない展開など、正直エンタメとしてはあまり面白くありません。何せ読み辛い。林真理子さんや他の方が言っているように、純文学を読んでいる感じ。確かに文章や感情描写は洗練されていて、主人公のじわじわとした狂気や、居心地が悪いときに感じる、下腹部がぞわぞわとする感覚を、文章だけで表現できているのはすごいと思います。ある意味で、この粗筋の書き方と内容はミスマッチ。純文を読む心持ちで読めば、また違った感想が抱けるかも知れません。2012/07/30
miroku
10
これは・・・、ホラーじゃない・・・。でも、不安感漂う作品。これはこれで、面白い。2010/06/30




