内容説明
戦国の世、家のために生かされた女たちは、したたかに自らの運命を選び取っていった。お市、浅井三姉妹(淀殿、お初、お江)、千姫たちは、いかに乱世を生きぬいたのか。歴史・時代小説の名手たち6人が豪華競演。
著者等紹介
縄田一男[ナワタカズオ]
1958年、東京都生まれ。文芸評論家。専修大学大学院文学研究科博士課程修了。著書に『捕物帳の系譜』(95年大衆文学研究賞)など。91年に『傑作・力作徹底案内 時代小説の読みどころ』で中村星湖文学賞受賞。大衆文学研究会、日本近代文芸会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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かのこ
59
【ひな祭り】参加作品。歴史・時代小説の名手による、戦国を生きたおんなたちの六編の短編集。トップバッターの永井路子さんの「お市の三人娘の生存競争」がまず面白く、導入に最適。小説じゃないエッセイ調の歴史物って楽しいなあ。文体的にどうも読みにくさを感じてしまうお話もあったけど、やはり私は歴史物が好き。現実世界とかけ離れた世界の雰囲気に浸れつつ、リアルの重みも感じられるこのジャンルは今後も何かしら読み続けると思う。戦国の荒波を、ひっそりと動かすおんなたち。操り、操られ、後世の私たちはそれを自由に想像・創造する。2018/03/18
安芸あずき
5
まあまあ、かな。永井路子のが一番面白かった。ただ残念なのが、戦国時代で有名な女性ばっかりなところ。私の知る限りそこまでメジャーじゃない妙玖(毛利元就正室)とか、いよいよ資料の少ない帰蝶(濃姫、織田信長正室)とか、石田三成の正室とか描いてほしかったかも。創作多めでいいから。2014/04/11
かりんトウ
3
女性作家さんの話はとても読みやすかったです。男性作家さんの方はけして面白くなかったわけではないですが・・・。永井さんの浅井三姉妹の生き様を個人の見解を含めてかかれたのは面白かったです。お市の方、明智光秀の母、淀君、北の政所、千姫が書かれています。明智光秀の母に関しては母というよりは光秀の話ですが、光秀が義理である母をクロスを欲したのが原因で切り捨てたというのを母はわかってなかったというのが切ない。他もなかなか面白かったです。2014/02/12
青
2
作家によって描き出す姿は様々。そういった歴史小説ならではの醍醐味はアンソロジーにあると思う。でも、女性をメインにしたせいか、短編のせいか、何となく迫力に欠けていた気がする。女性メインでも読み応えのある小説を読みたく思った。もしかして、ちょっと食い足りなかったのかもしれない。2011/04/25
みきまる
0
BO2025/03/21
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