内容説明
それは、一冊の本から始まった。『アルファベット・シティ』―そこはブロンクスと並ぶ世界屈指の危険地帯。スティーヴンはこの無法地帯に一年間潜入し、その模様をつづった作品を完成させる。彼はこの一冊で出版界のヒーローとなり、『アルファベット・シティ』はベストセラーの上位にランキングされる。しかしこの作品の制作過程には重大な秘密があった。その秘密によって引き起こされる不条理劇。やがてFBIや麻薬取締局が捜査に乗り出し、スティーヴン自身もその惨劇に巻き込まれる…。真実と偽り、そして欲望と偶然が怪物へと変身を遂げる、息もつかせぬ本格不条理サスペンス。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
画伯
4
ドラマ『ピーキー・ブラインダーズ』にハマってしまい、その脚本スティーヴン・ナイトの小説ということで探して読む。文中の端々に立ち上がるナイトらしい描写にニヤニヤしながら読んだし話もおもしろかった。20年前の作品ということもありピーキー・ブラインダーズと比べると生硬な感じも受けるけど、純度が高く逃げ道を完全に断つ邪悪のようなものの表現に長けてるのはこの頃から変わらないのだな。トワイライトゾーン的な味わいもありつつ重さしんどさの塩梅もちょうどよく、リーダビリティの高い中編なのでおすすめなのだが残念ながら絶版2017/11/21
天城春香
1
不条理と言われちゃ、仕方がない。2012/06/05
Riko
0
図書館で借りた2016/06/02
青猫ちびすけ
0
スラム街での出来事を題材にした、嘘で固めたノンフィクション小説がベストセラーとなる。しかし、嘘のはずの内容通りの殺人事件が起きていて、作家は否応なく事件に巻き込まれる。いったい何が起きているのか…? エンディングが捨て身のどんでん返し。しかしながら、暗い気分になってしまう作品でもありました。2012/11/17
丰
0
Y-102008/02/25