内容説明
ノストロモ号を襲った惨事の唯一の生存者、リプリーは無事救出された、あれから５７年後に―彼女の語る体験は誰にも理解されなかった。あの惑星は〈アケロン〉と名づけられ、人類が住みついていた。そしてその頃、一人の入植者が遺棄された奇怪な宇宙船を発見していた…やがてリプリーの恐れていた報せが届いた。通信途絶―彼女はその原因を確かめに、再びあの惑星へ赴くことになった。５７年後の〈アケロン〉で人類が見るもの、それはリプリーの想像さえも超える、この世の地獄だった。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まえすとろ
19
昔のコレクションを押入れからの「発掘本」。前作のSF恐怖映画 『エイリアン』の趣からガラリと作風を変えて「SF戦争映画」となった本作。 続編制作決定に伴い、続編としてのストーリーを考案するスタッフの中に『ターミネーター』で一躍名を馳せた監督のジェームズ・キャメロンは、基本プロットをドイツ・ヘッセン地方に伝わる民話『白雪姫』（グリム童話版に非ず）からインスパイアしてリプリーを姫、7人の山賊を宇宙海兵隊兵士、エイリアンクィーンを文字通りの女王に見立ててストーリーの再構築を試み、 2014/04/12
まえすとろ
12
SF恐怖映画 『エイリアン』の続編。監督のジェームズ・キャメロンは、基本プロットをドイツ・ヘッセン地方に伝わる民話『白雪姫』（グリム童話版に非ず）からインスパイアしてリプリーを姫、7人の山賊を宇宙海兵隊兵士、エイリアンクィーンを文字通りの女王に見立てたストーリーの再構築を試み、姫と女王の対決という「女の戦い」をクライマックスに置くプロットを書き上げた。ノベライズでは映像画面で表現し切れなかった登場人物の心理描写が克明に描かれており、前作から続投のアラン・ディーン・フォスターの手腕により読み応え十分な作品。2010/07/05
スズツキ
2
映画の中でトップレベルに好きな作品のノベライズ。色々な要素が盛り込まれている傑作ですが、私は母性愛を推したい。リプリーとニュートは言うに及ばずクイーンとエイリアンたちの……ってあれ、映画にあったあのシーンはカットですか！ うぅむ……。ちなみに好きなキャラは映画基準でドレイク、ゴーマン、フロストの順。ウィズボウスキーとクロウは映画ではほとんど映らないんだよなぁ……。2011/12/14
高木
1
3を先に読み、比べると2の方が臨場感のある描写は読み応えがある。しかし大部分は主人公の口調すら怪しく読みにくい。翻訳者が露骨に興味ない部分がわかる。3は読みやすいが盛り上がらない。内容は映画版と細部でかなりの違いがあり、ビショップが配管の隙間からエイリアンを見るシーンは映像で欲しい。映画にはなかった心情描写が好き。ニュートに一瞬笑いかけるハドソンとか。ビショップの考えていた、フェイスハガーはアンドロイドの別なく襲いかかることがあるのかは答えを知りたいところ。2023/03/29
景
1
映画をみて、中尉とヴァスケス上等兵に萌え、小説版ではもうちょっと絡みがあると聞いて読んだ。上等兵の「ドジだねぇ」の言い方に愛を感じてハゲ萌えた。映画版ではわからなかった詳しい心情が読めて満足。そしてヒックス伍長が相変わらずカッコいいし頼りになるし可愛いし好きだ。皆の感想で、この作品は白雪姫を土台にしてると聞いて、そういえば一回リプリーのことを白雪姫って描写してたなって思い出した。どっちかといえば眠り姫じゃね？と思ってたけど、そのことを表してたのかと納得。2015/03/31
