内容説明
15歳年上の高名な建築家と、7年の不倫を経て結婚をした三千花。順風満帆に思えた新生活、しかし夫の優先事項は年若い息子だった。手の届かない「かけがえのない」存在に、苛立ちを覚える三千花。その上、浮気のかげが見え隠れする。混乱が三千花を情事へと駆り立てる。不倫、結婚、情事の果てに夫婦に訪れたのは―。家庭を守りながら、恋愛もしたい。飽くなき欲望を赤裸々に描く、現在を生きる女性のための恋愛小説。
著者等紹介
藤堂志津子[トウドウシズコ]
1949年、札幌生まれ。広告代理店勤務を経て、作家活動に入る。直木賞候補作『マドンナのごとく』でデビュー、『熟れてゆく夏』で第100回直木賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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キムチ
32
小説だから読めたわけだが、実体験ならコアすぎて「私一人がなぜ?!」と被害妄想の泥沼に沈みそう。簡単に言えば、自業自得でしょうというと身もふたもないが、プロセスで追っていくと「う~ん、この先は」と読まされる。でも題名、ちょっとミスリードっぽいなぁ。
あさみ
2
略奪婚に成功した三千花のどうにもしっくりこない結婚生活の成れの果て。浮気性ってのは治らんぞーー。2015/11/30
みい
0
タイトルで想像した内容とは全く違っていました。三千花のような成り行き任せの女性は、好きではないですが、まあ、ハッピーエンドで良しとします。2017/03/18
サリさん
0
主人公も、夫も、てか夫の元嫁。どうかと思う性格してるゎ。離婚条件にパイプカットって賢いなーって思った。夫が息子にベタ惚れなのをわかってのことやと思う。2016/12/16
きよこ
0
連城三紀彦的な、なんともいえない、連鎖風味がたまらん。 藤堂志津子の小説は、すっごい女性的でありながら、こんなふうにどこかさっぱーりと、吹っ切れた感じがやっぱり気持ちよい。 そう来るか!と思った反面、そう来ることは予想していた、というようなオチ。2009/10/14