内容説明
「衛生博覧会」―それは、今は無き驚愕の博覧会である。「衛生知識の普及」を意図した催事だったが、その展示物はなんと解剖模型や疾病患部模型、局部までリアルに作り込まれた蝋人形など、実にエロティックでグロテスクなものだった。当時の貴重な写真や図版を多数掲載し、世界各地で開催された“幻の博覧会”の実態に迫る。好奇心を刺激し、スリリングな知の冒険に誘う「裏・世界遺産」シリーズ、待望の第3弾。
目次
イントロダクション(前口上―衛生博覧会はなぜ誕生したか;好奇心の宝庫か、教育の殿堂か ほか)
第1部 衛生博覧会とは何か(「博覧会」と「衛生」の出会い;ドレスデン方式と展覧会化のプロセス ほか)
第2部 衛生模型たちはどうつくられたか(死体は生きている;死体保存の精神 ほか)
第3部 見せる苦悩、見られる快楽(ロンドンの見世物小屋を探る;シーボルトの人魚も加わる)
第4部 衛生博覧会へ行こう(解剖標本館の悪夢「オノレ・フラゴナールと恋人」;幻の衛生博覧会再訪「シュピッツナー人体を見世物にした男」 ほか)
著者等紹介
荒俣宏[アラマタヒロシ]
1947年、東京生まれ。慶應義塾大学卒。作家・博物学者。85年に刊行開始された小説『帝都物語』シリーズ(角川文庫)は、500万部を超える大ベストセラーとなる。87年『帝都物語』で第8回日本SF大賞受賞。89年『世界大博物図鑑第2巻魚類』でサントリー学芸賞受賞。膨大な知識を駆使して、古代文明からサイバー・カルチャーまで多岐なジャンルにわたる文筆活動を展開し続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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