出版社内容情報
金融不祥事で危機に陥った協立銀行。不良債権の回収と処理に奔走する竹中は、住宅管理機構との対応を命じられ、新たな不良債権に関わる。社外からの攻撃と銀行の論理の狭間で、再生に向け苦悩するミドルの姿を描く。
内容説明
金融不祥事の危機を辛くも乗り切ったものの、依然火種を抱える大手都銀の協立銀行。不良債権の回収と処理に奔走する営業本部プロジェクト推進部副部長の竹中治夫は、銀行の責任を追及する住宅金融債権管理機構との対応を命じられる。住管機構との対決、上層部の対立、検察による元MOF担の取り調べと、再び銀行は揺れ始め、竹中自身も、大物フィクサーへの新たな不整融資に心ならずもかかわることになる。さらに竹中を襲う家庭崩壊の危機。社外からの攻撃と銀行の論理の狭間で再生に向けて苦闘するミドルの姿を描き、多くの共感を呼んだ問題作。
著者等紹介
高杉良[タカスギリョウ]
作家。1939年生まれ
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
285
銀行内の人事や家庭不和、不倫ネタといった、下世話成分が一気に増加しているが、これはこれで面白いと思う。東スポ連載だと巻末に書いてあり、妙に納得。四十過ぎの中年男女のお盛んな夜の描写が多め。本筋の方では、主人公竹中が、派閥の間をいったり来たりするばかりで、ストーリーの進展はあまり感じられないものの、野次馬根性を掻き立てられて、上巻はあっという間に読破。そして、作中では嫌われている佐藤だが、それほど嫌いになれない。今であれば好感度高い人気上司になれそう。誰にも敬語っていうのは大事だ。2020/10/30
キムトモ
60
電)舞台が協銀に戻り、竹中班長こちらの派閥あちらの派閥と縦横無尽の活躍劇の始まり、「呪縛」の舞台だったACBも台詞に出てきて世界観が広がるのかと思いきや…引き続きワガママ鈴木とカミソリ佐藤の尻拭いと竹中家の不倫大会のネタばかり…濡れ場の描写が頻繁に出てきますが…連載が東スポだったということで納得納得…(ノ-_-)ノ~┻━┻まぁ昼間小間使いの様に頭下げさせられているので部下とのアバンチュールも許そうか…2018/07/11
しーふぉ
11
このシリーズどの順番で読んだらいいか分からない。明らかに順番間違えたし・・2013/08/31
ティーチピー
10
ようやくヒロインが登場しましたねぇ。それにしても前MOF担の杉本の凋落ぶりが哀れだった。巻き返しなるか。2013/01/27
B-Beat
9
金融腐蝕列島の続編。登場人物も同じ。時は住専問題のころ。当時のニュース話題を思い出しながら読んでいるところ。事実も巧みに織り込まれているようで面白い。2012/02/11
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- 和書
- 国際地域研究 〈4〉