角川文庫<br> 札差平十郎

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角川文庫
札差平十郎

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  • サイズ 文庫判/ページ数 301p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784041633373
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

旗本や御家人にかわって俸禄米を幕府の米蔵から受け取り、市中の米問屋へ売り渡す札差。吉宗が将軍になって以来、江戸でこの札差くらい発展した商売はない。幕府に公認され、手数料も定められ、金融も請け負うようになると、平十郎が継いだ辰巳屋の金庫からは、ついに金があふれ出した。だが、巷には、この金庫を狙う悪党どもが跡を絶たない。借金踏み倒しや無理難題を持ちかけてくる旗本や御家人、そして彼らに雇われている天敵・蔵宿師。江戸の経済犯罪と武士の悪行に敢然と立ち向かう札差平十郎の活躍を描く。長編時代小説。

著者等紹介

南原幹雄[ナンバラミキオ]
1938年、東京生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。『女絵地獄』で小説現代新人賞、『闇と影の百年戦争』で吉川英治文学新人賞を受賞、『銭五の海』で日本文芸大賞受賞。著作に『北の黙示録』『謀将 直江兼続』『徳川御三卿』『謀将 真田昌幸』『名将 大谷刑部』『天下が揺いだ日』などがある
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感想・レビュー

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酔拳2

24
札差というと、よくある設定は成金の嫌なやつ、もくしくは悪役。なんだけど、本書では主役、さらにやっとうもできるいい男です。札差は発祥は武士の使いっ走りで商売とも言えないような状況だったが吉宗公が株仲間を認めたことから、正規の職業になったと、毎話書いてあります。その後武士が困窮して札差に借金する世の中になる。故に札差は悪党として描かれると思うんだが、ほんとに悪いのは御家人、旗本を困窮に追い込んだ無能なばくぶだったんだなとよくわかりました。2024/08/10

山内正

2
若くして家を出て剣術道場に通ってた平十郎は家を継ぐ事に 辰巳屋平十郎として札差の主として札旦那の 相手となるが代理の蔵宿師が今日も ニ年先の融資を粘る 幾日後札差屋を変えたから後の事は 新しい札差とケリを付けろと言う 札差し替えである 不法を承知のやり方に相手先の裏事情を探り 不法の証を突き付けて難を逃れる 乗り越えたら余計に辰巳屋の悪い噂が立つその日から無理難題の客が 何十人と押しかけるが これを毅然と押し返す事を徹底する 融資の利息も決められた中 平十郎は理不尽な難癖に立ち向かう2018/05/02

スプリント

1
時代小説では欲の権化の役割を担わされている札差が主人公の物語です。シチュエーションや各章の導入部などは面白いのですがオチがあっさりしすぎているのと、力押しで解決するパターンにも関わらず剣撃の表現が淡白のためどの章もそれほど印象に残らなかったのが残念です。2014/05/29

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