内容説明
高原に建てられた２３メートル余の大観音。その開願供養式前夜、観音像内で殺人が起きた。殺されたのは建立者の岩本大作。大作は秘書の香田やよいとともに内部にはいり、彼女の目の前で刺殺されたのだ―。だが奇怪なのはそれからだった。逃げのびたやよいの証言で警察は現場へ向かったが、死体はどこにもなく、血痕もない。しかも大観音入口には鍵がかかり、封印されたままだった…。大観音は完璧な密室だったのだ！密室殺人、死体消失の大トリックを展開する本格推理の力作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
麻生
1
聞いてたほどの怪作奇作ではなかったです むしろやるじゃんって感じ2021/08/14
ブブミツ
1
消失物の傑作もとい奇作。清張以後、綾辻以前のいわゆる「本格冬の時代」の作品を探している方＆バカミス好きなら是非にもお薦めしたい！ 文章が荒削りだったり、中盤、少し退屈に感じられる部分もあるが、言葉にできないあの豪快（バカ）トリックだけで全て許してしまう。 また解決に至るまでの伏線の張り方などはきちっとミステリの定型に当てはまっていて「謎の努力」という言葉がふさわしい作品である。2012/01/16
