出版社内容情報
単行本未収録の作品を集めた文庫オリジナル短編集。オール読物推理新人賞受賞の表題作から新聞記者を主人公にした異色作まで、バラエティーに富んだ作品6本を収録。
内容説明
「オール読物」推理小説新人賞受賞作の表題作や記念すべきデビュー作を収録した、文庫オリジナル傑作集。
著者等紹介
西村京太郎[ニシムラキョウタロウ]
1930年東京生まれ。65年『天使の傷痕』で江戸川乱歩賞受賞。81年『終着駅殺人事件』で日本推理作家協会賞受賞。トラベル・ミステリーで活躍
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感想・レビュー
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浅木原
4
オール讀物推理小説新人賞受賞作の表題作ほか初期短編5編。表題作と、クイーンの『日本傑作推理12選』に採られた「優しい脅迫者」の2編が傑作。少女殺しを刑事が追う表題作は、プロットはすこぶる地味だけど、「少女はなぜ口紅を塗って死んでいたのか」という謎が60年代の山谷のドヤ街という舞台の持つ意味と繋がり、淡々とした展開の中に胸を締め付ける哀愁が滲む。「優しい脅迫者」は展開からオチまでお手本のような短編ミステリで、巧さに素直に感服。「蘇える記憶」も初期西村社会派の香りがしてよろしい。初期西村短編はやっぱり良いね。2015/12/11
miu_pal
3
1963年の著者の公式デビュー作「歪んだ朝」に、同時期に書かれた短編4本を併載した文庫オリジナル編集の中短編集。「歪んだ朝」は、その名前だけはずっと前から知っていたものの、今回初めて読んで、そのあまりの素晴らしさにびっくりしてしまった。これは傑作ではないか。この小説の素晴らしさは、謎解きに力を入れた優れた推理小説であるという、そのことにおいて、一級の都市小説になりえているという部分にある。どういうことか?つまり、この小説においては、推理小説の部分と都市小説の部分がお互い関係無くバラバラに(続く)2013/01/26
千木良
2
第2回オール讀物推理小説新人賞受賞の「歪んだ朝」、著者デビュー作「黒の記憶」のほか、「蘇える過去」「夜の密戯」「優しい脅迫者」の計5篇収録。
★けーちん★
1
「歪んだ朝」は怖い話でした。私的には「優しい脅迫者」が良かったです。2012/04/03
染井
1
三ノ輪から見える繁華街の明るさに誘われた女の子の悲劇。2009/03/21




