出版社内容情報
恋人の身代わりをもつスペアラブやカップルや夫婦でもセックスしないセックスレスなど今までの常識や習慣にとらわれず、自分たちの価値観で生きる男と女。少し変わった彼らの日常を瑞々しく描く短編六編。
内容説明
「女にモテることを人生の言訳にしているかぎり、あなたは一流の選手にはなれない」プロ野球選手・佐伯達夫が二軍のポジションを奪われそうなときだった。プロ野球担当の新聞記者・坂井千晴にこの言葉を投げつけられたのは―。達夫の不振はそれからも続いた。ある夜、達夫は千晴を求める。最初は千晴も断るが、遂に達夫と一夜をともにした。以来、達夫の活躍は目覚しく一軍に昇格。恋でも愛でもない二人の関係は続くが…。常識や習慣に囚われない自分たちだけの関係で生きる男と女を瑞々しく描いた珠玉の短編集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちーちゃん
16
おもしろかった♡なんと、初版は平成12（2000）年…さすが鎌田敏夫さん、全然古さを感じなかった…それにしても20年以上経っても、時代が変わっても男女のイザコザって変わらないのかも（笑）なるほどガハハでホホホの6編。私のピカイチは「勝手女といいかげん男」いつも強気で勝手な真樹子が好きだった…携帯をカナヅチで一撃したりして🔨爽快。あと「セックスレス」と「スペアラブ」もなかなかで、ほほぅなるほど…「アボガドの木」は可愛いくてホッコリ…「パートナー」はちょっとしんみり。どれもチャチャっと読めるのに、深いかも♡2024/05/04
スノーシェルター
5
恋でもなく愛でもない、それぞれの繋がり方。なんて呼べばよいのかな。名前なんか必要じゃないのかもしれない。2012/08/15
アーノルド
2
お目当ての本の隣に並んでいて、ちょっと手にしてみた作品 序に購入してみただけにも関わらず、その内容は印象深いモノとなりました “パートナー”との関係性を描いた短編集なのですが、そう、『恋人』というよりは“パートナー”という響きの方がシックリとくる どの作品も“雨降って地固まる”的な要素があり、その後の絆は更に深いモノへと… “性”で繋がっていた関係から、“生”で繋がる間柄に移行する瞬間を垣間見れたような気がします 『スペア･ラブ』、『勝手女といいかげん男』が特に好き！2016/04/27
にょんこ
0
分析する必要がない感情に名前をつけなくてもいい、それはたしかにあったのならば。そんな気持ちになりました。2009/09/29
