角川文庫<br> 幸福論 - 裏町人生版

角川文庫
幸福論 - 裏町人生版

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  • サイズ 文庫判/ページ数 272p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784041315033
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たーぼー

50
60年、70年代にあったモラルを蹴散らす野蛮な読書は、確かに古臭い。しかし、その偏執的行為は、現在のやたら生々しさ追求のルポとは明らかに異質なもの、もう二度と見ることの出来ない、あの時代の巨大な幻想を感じるのだ。連続殺人犯の永山則夫がジャズ喫茶、ヴィレッジ・バンガードに居たことは知らなかった。コルトレーンと客の騒音の中、彼は一人、幸福を見出そうとしていたのか。競馬友達、孤独な夜に生きる人々と関係を濃密にし、思いを共有する。陽の当たらない裏通りから不幸を受容し、幸福を見つめる極めて現実的な幸福論ではないか。2017/01/15

nonpono

3
読書とは、「人生を何かによって閉ざされているときの代償体験」、「しばらく人生からおりているときの愉しみ」。性欲の最大の敵は、「身の上話、思い出の故郷、将来の計画」。10代で熱病の如く「はまった」寺山修司。20代は、青森の記念館へ旅した。寺山作品の風土を味わいたかった。寺山の文章は、はっきりと言い切ってくれる面白さ、膨大な知識と過剰さ、刺激に満ちあふれている。大学の少し年上の先輩で寺山修司に、弟子入りを志願した人がいた。わたしと感性があった。もちろん、無条件に好きになった。寺山を巡る冒険の幕が開いた。2023/03/28

ナカムラナルヒサ

2
文章の巧みな人が、思索と表現を同時に追究するとこうなるんだな。 「幸福論」とはつまり何なのか、端的な結論はなく、むしろ思索と表現の過程自体が寺山自身の「幸福論」だという事でしょうか。2022/06/23

ルンルン

1
不幸の新しい表現。2016/09/08

となりびと

1
不幸の顔は一つ想像できるけれど、幸福には笑いも涙もあって、人によって捉え方も違っている。その幸福ある明日に向けての考察。幸福って何なのかは読んでみてもよくわからないけれど、元々よくわからない言葉なんだから、そういうものなんだろう。でも、確かに幸福はどこかにあって、誰にでも手に入るモノだろうから、探して迷って、なかなか手に入らなくて辛く思えることもある厄介なモノなんだろうね。2015/05/06

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