出版社内容情報
21年前、長野県で起きた集団生き埋め死事件。生き残りの証言によれば、彼らは自ら掘った穴に順番に生き埋めとなっており、それを指示した謎の女がいたらしい。フリーライターの指谷が取材に乗り出すが、話を聞いていくうちに、謎の女は伝説にある、比丘尼の怨霊ではないかという疑惑も持ち上がる。関係者が不審な死を遂げる中、指谷は大学時代の後輩・北斗総一郎と事件の解明に挑む。これは比丘尼の祟りか、冷酷な殺人か?
【目次】
プロローグ
第一章 埋める
第二章 現す
第三章 干る
第四章 祓う
第五章 掘る
エピローグ
内容説明
21年前、長野県で起きた集団生き埋め死事件。生き残りの証言によれば、彼らは自ら掘った穴に順番に生き埋めとなっており、それを指示した謎の女がいたらしい。フリーライターの指谷が取材に乗り出すが、話を聞いていくうちに、謎の女は伝説にある、比丘尼の怨霊ではないかという疑惑も持ち上がる。関係者が不審な死を遂げる中、指谷は大学時代の後輩・北斗総一郎と事件の解明に挑む。これは比丘尼の祟りか、冷酷な殺人か…?
著者等紹介
原浩[ハラコウ]
1974年生まれ。長野県出身。2020年「火喰鳥」で第40回横溝正史ミステリ&ホラー大賞《大賞》を受賞。同作を改題した『火喰鳥を、喰う』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マツユキ
18
ダムに沈んだキャンブ場では、かつて集団生き埋め死事件が起こっていた。この事件を調べ始めたフリーライターは謎の女を目撃し…。土地に伝わる比丘尼と蜘蛛の伝説、事件を知る人々の不可解な言動と雰囲気たっぷりですが、読んでみるど、シンプル人は怖い、でも、元々は⋯と理由が分かるし、その連鎖こそが怖ろしい。北斗総一郎は、『火喰鳥を、喰う』にも登場したけど、別人なのかな。そんなミステリアスさも含めて、面白かったです。2025/08/15
ドットジェピー
4
面白かったです2025/08/08
彼方から
2
謎めいた集団生き埋め死事件。それを取材する中で比丘尼の怨霊が現れ、関係者が死んでゆく。ホラーとミステリーが融合した近年主流の形式で、ちゃんと怖く、面白かった。ただ、『火喰鳥を、喰う』の北斗総一郎が探偵役なのがなんとも落ち着かない。「お前、こんなのうのうとしていいやつやないやろ!」という気持ち。読んでいると気にならないのだが。2025/08/13
ジャッカル佐崎
2
北斗総一郎、そしてある人物の動向から『火喰鳥を、喰う』の前日譚であることがわかるが、物語自体は独立しており、本作から読み始めても問題ない。というか、物語のテイスト自体だいぶ異なっている。『火喰鳥を、喰う』のジャンルの境界すら飛び越えたかのようなインパクトこそないものの、本作は怪奇と謎解きが50:50で融合した、よく練られたホラーミステリに仕上がっている。ただ荒れ狂う怨霊の暴虐と思われた事件の真相が判明すると、「いくらなんでも安易に殺し過ぎでは?」という腑に落ちなさも感じてしまった。2025/08/02
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