出版社内容情報
大学2年生の桜木月彦は、青野の活躍を見るうちに、自分がやりたいことを見つけたくなってきた。今回の相談は、落語家さんがお世話になった人を招待しようと店を訪れたが、なぜか仲が険悪になってしまい――
内容説明
大学生の桜木月彦は、20歳を迎えた。雇い主でもある文筆家・青野短に誕生日を祝ってもらうが、はじめてのお酒で過去のトラウマを思い出す。意気消沈する中、青野の代理で落語家の相談を引き受ける。それは「夢のせいで恩人が怒った」というもの。原因を青野と探るうち、江戸落語の始祖が書いたと言われている噺に行き着く。「最初の怪異」を本格的に探し始めた青野から刺激を受け、月彦も自分を変えようと動き出すが…。
著者等紹介
奥野じゅん[オクノジュン]
神奈川県出身。「江戸落語奇譚―怪異には失礼のないように」(小野じゅん名義)で第6回角川文庫キャラクター小説大賞優秀賞を受賞。改題した『江戸落語奇譚 寄席と死神』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
真理そら
53
「武助馬」「粗忽の釘」「一眼国」「牛ほめ」の4編。「一眼国」と「牛ほめ」はかなりヘビーな問題を扱っていたけれど…。とにかく桜木月彦クンは無事四谷大学の落研に入部した。友達に裏切られたというトラウマから一歩前に進むことが出来そうで良かったね。2021/10/26
はつばあば
41
月彦君=ピコ君の人生再生の章とも申しましょうか、短さんが柔らかく見守っているのがとても気持ちがいいです。いやいやBLちゃいまっせ!。ピコにも彼女とやらができましたし怪異達もピコを可愛がってくれてます。しかも!まだ続くかどうかは作家さん次第ですが、四谷大学の落研に入部することになり「ちゅきひこ」と呼ぶ声が。可愛いですよ死神の子供が。いままで人と付き合う事も愛される事も無かったと思っていた月彦。短さんの傍に居る事でいっぱい人と怪異との付き合いもできた。今度は落研に入って人との思い出をいっぱい作っていくだろう2022/07/25
よっしー
24
シリーズ2作目。かなり期間が空いて読みましたが、何となく設定を覚えていて良かったです。今回は初めて聞く落語ばかりでしたが、解説もあるので内容を理解しやすかったです。というか 今回は落語絡みの事件より、月彦の過去のトラウマとそれに対しての和解にモヤモヤです。いくら月日が経ったとは言えど、その仕打ちを許せる程心広い人間ってそういないんじゃないかな…。短がいるからこそ前向きになれたのかな。少し複雑な気持ちになりました。2024/06/12
み
24
さくさくと♪寄席に行こう^ ^と感じた読後です。牛ほめを聞いてみたい。2022/07/24
rosetta
23
愛川晶さんの落語ミステリが好きで他にもそんな本がないかな?と思って探してみたけどこれはミステリと言うより魑魅魍魎が現れるライトなオカルトだった。落語については真面目に扱ってはいるが、キャラクターがステレオタイプ過ぎて鼻につく。シリーズ二作目のようで一作目を読んでいないと分からないところもあるけれど、それ以上にあまりにも悪い意味でのラノベっぽくて続きを読む気にはならない2024/10/21