出版社内容情報
僕達こそが、学院の秩序だ。少年達の刹那の煌めきが眩しい寄宿学校ミステリ
内容説明
選ばれし小紳士の園、私立シードゥス学院。ある日青寮長の瀬尾と1年生の獅子王のもとに“赤寮”の2年生が青い顔で相談に訪れた。聞けば、赤寮長の私室で「学院内の郵便局にて貴重な品々を頂戴する」という怪文書を見たというが―。ほか、学院では毎秋恒例の寮対抗のスポーツ大会が開催。各寮が威信をかけて戦い、応援も白熱する中、クリケット場で事件が起こり…!?「勝つ。寮の誇りにかけて」。優雅な学園ミステリ。
著者等紹介
高里椎奈[タカサトシイナ]
茨城県出身。1999年『銀の檻を溶かして』で第11回メフィスト賞を受賞しデビュー。2019年5月に「うちの執事が言うことには」が実写映画化された(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
雪紫
54
誇りはある意味差別にも繋がる。執事の初期の話を思い出すなぁ・・・。執事の場合あの人はちゃんと更正して仲良くなったけどこっちはどうなることやら・・・。そこからは読んでて楽しい寮対抗戦だけど、表や裏の対抗心や第三話の落書き事件とかわりとリアル。それゆえに、引き込まれるけど。2021/05/22
陸抗
23
学園を卒業した事を誇りに思い、同じ卒業生や在学生に共感を覚えるのはいい。でも、明らかな線引きを見せつけられると、弾かれた方の気持ちになり、悲しくなる。ただ、今回の寮対抗のスポーツ大会を見てると、同じ卒業生で盛り上がった後に、どこの寮だったかでまた一揉めあるかも。棒人間の落書きは、見つけたら楽しんでしまいそう。学生のノリだね。掃除覚悟で参加しちゃうかも。寮対抗スポーツ大会も、試合そのものは楽しかった。その裏で起きた事件、今回は嫌な幕引きじゃなくてホッとした。2021/05/27
よっしー
18
前作よりも格段に面白くなってますね。話に入り込みやすかったです。相変わらず色々な事件が起こりますが、それが日常と言える寮長にビックリです。普通は大きなトラブルな筈なんですが…。寮対抗のスポーツ大会。始まる前から小競り合いが起こるのは男子ならではという感じで、これも青春ですね。練習で死ぬのも含めて、見てる分には楽しそうです(笑 各寮の寮も出揃いましたが、ビジュアルも含めて個人的には早乙女さんがお気に入り。寛大なのかそうじゃないのか…相手に合わせた態度の変化も良いですね(笑2022/01/09
みどり
7
1冊目で好き嫌いがはっきり分かれてしまった作品ですね。 私は好きですけれど、それは「高里椎奈」の文章が好きなのだと思う。 テーマとしては「薬屋探偵」みたいな方がずっと好きだけれど、今回は「少年たち」が主人公なので、成長が楽しみでもあるし。 日本だから、あり得ないとかそういうことをファンタジー小説に求めちゃいけないと思う。これはファンタジーだから(笑)2021/05/27
bookshelf_yt07
4
紳士を育てるため、選抜されたエリートが5年間学ぶ私立シードゥス学院。日本にはイギリスのように、貴族向けの学校はないからこんな感じなのかな?スポーツ大会の様子はハリー・ポッターを見ているようで楽しかった。2023/08/24