遠巷説百物語

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 46判/ページ数 591p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784041109953
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

「遠野は化け物が集まんだ。咄だって、なんぼでも来る」

盛岡藩筆頭家老にして遠野南部家当主の密命を受けた宇夫方祥五郎は、巷に流れる噂話を調べていた。
郷が活気づく一方で、市場に流れる銭が不足し困窮する藩の財政に、祥五郎は言い知れぬ不安を感じる。
ある日、世事に通じる乙蔵から奇異な話を聞かされた。
菓子司山田屋から出て行った座敷童衆、夕暮れ時に現れる目鼻のない花嫁姿の女、そして他所から流れて迷家に棲みついた仲蔵という男。
祥五郎のもとに舞い込む街談巷説、その真偽は――。

ハナシは、やがて物語になる。どんどはれ。
〈巷説百物語〉シリーズの集大成!

内容説明

盛岡藩筆頭家老にして遠野南部家当主の密命を受けた宇夫方祥五郎は、巷に流れる噂話を調べていた。郷が活気づく一方で、市場に流れる銭が不足し困窮する藩の財政に、祥五郎は言い知れぬ不安を感じる。ある日、世事に通じる乙蔵から奇異な話を聞かされた。菓子司山田屋から出て行った座敷童衆、夕暮れ時に現れる目鼻のない花嫁姿の女、そして他所から流れて迷家に棲みついた仲蔵という男。祥五郎のもとに舞い込む街談巷説、その真偽は―。

著者等紹介

京極夏彦[キョウゴクナツヒコ]
1963年、北海道生まれ。小説家、意匠家。94年『姑獲鳥の夏』でデビュー。『魍魎の匣』で第49回日本推理作家協会賞、『嗤う伊右衛門』で第25回泉鏡花文学賞、『覘き小平次』で第16回山本周五郎賞、『後巷説百物語』で第130回直木賞、『西巷説百物語』で第24回柴田錬三郎賞を受賞。『遠野物語remix』「えほん遠野物語」シリーズなどにより平成28年遠野文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

259
京極 夏彦は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。読み続けている〈巷説百物語〉シリーズ11年ぶりの新作、【百物語×遠野物語】弁当箱本復活と相成りました。オススメは、『歯黒べったり』&『出世螺』です。 https://www.kadokawa.co.jp/product/322009000361/2021/07/22

Richard Thornburg

127
感想:★★★★★  巷説百物語シリーズ第6弾! 6篇からなる短編集です。 タイトルに「遠」とあるのでピンとくると思いますが、盛岡藩遠野保でのお話です。  主人公は盛岡藩筆頭家老の密命を受けて市井の動向探る宇夫方祥五郎。  一方で妖怪になぞらえた謀で恨みを晴らす仕掛人側のメインは、前作の「西巷説百物語」から、ふたたび「靄船の林蔵」から「八咫鴉」にチェンジ。  「八咫鴉」・・・そうです。  又市サンをはじめとする懐かしいメンバーが登場します。 2022/07/21

KAZOO

121
京極さんの百物語の最新刊です。以前の内容はすっかり時の彼方で今回はまるっきり新しい感じで読みました。6つの話があるのですがどれも遠野の民俗的な逸話を絡ませているようです。カラー版の絵が入っているので興味が書きたてられます。語り手は盛岡藩の藩主から密命を帯びた人物でどちらかというと民の動向を探るという合間にばけものの話が出てきます。それを大掛かりに仕掛ける人物が二人います。2021/09/05

うののささら

104
雑多な習俗文化がないまぜになり化け物が集まるまち遠野。市井の風聞を探り民草の暮らしを見定めるため怪しい噂があると出向いていく殿様直属の密偵。事件の起きた理由、今後の影響を把握して下の暮らしの些事を知る。八方塞がりの困りごとや収まりのつかない面倒事を奇天烈な手段で解決していく。オリンピックの小山田圭吾のような悪手愚策はなかったことにするしかない。中国に嫌がらせされても切ることができない世の理。今の日本には優秀な密偵はいなかったな。 楽しく読めました。2021/08/06

愛玉子

93
古くより伝わる「譚」、人の口の端に上る「咄」、怪異が現れる「噺」、絡繰が明らかになる「話」。一片の流言にも事実の欠片は含まれているものだが、それは故意に埋め込まれた場合もある。怪異が流布する頃にはすでに仕掛けは動き始めているのだ、ご定法でも義理人情でも如何ともし難い厄難を消し、帳尻を合わせるための仕掛けが。民話の聖地・遠野を舞台に語られる噺は、化け物遣いたちの存在をちらとも見せず、やがて咄になり譚になっていく。この分厚さ、そして非道な話ばかりにも関わらず、すっきりと読めました。次巻の了で終わりなのか…(涙2022/02/13

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/17978026
  • ご注意事項

最近チェックした商品