出版社内容情報
フェリーでの激闘から数日。公安の監視を受けながら学校生活を送る優莉結衣は、船上で果たせなかった田代勇次との決着の日が近く訪れることを予感していた。多くを失い、手負いの獣と化した勇次は民家に潜伏し、復讐の機会を虎視眈々と狙う。威嚇、攪乱、陽動――ついに最終決戦の火蓋が切られた。血で血を洗う抗争の果て、宿命の2人は壮絶な一騎討ちに。果たして勝負の結末は? JK青春ハードボイルド文学の最高到達点!
内容説明
フェリーでの激闘から数日。公安の監視を受けながら学校生活を送る優莉結衣は、船上で果たせなかった田代勇次との決着の日が近く訪れることを予感していた。多くを失い、手負いの獣と化した勇次は民家に潜伏し、復讐の機会を虎視耽々と狙う。威嚇、撹乱、陽動―ついに最終決戦の火蓋が切られた。血で血を洗う抗争の果て、宿命の2人は壮絶な一騎討ちに。果たして勝負の結末は?JK青春ハードボイルド文学の最高到達点!
著者等紹介
松岡圭祐[マツオカケイスケ]
1968年12月3日、愛知県生まれ。デビュー作『催眠』がミリオンセラーに。「万能鑑定士Q」シリーズは2014年に映画化され、さらにブックウォーカー大賞2014文芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
399
どんどん小粒になっていった田代勇次の存在感が復活することは遂にないまま、むしろ最後の最後まで株を下げ続け、マザコン色をつけられ、バドミントンですら素人に完敗するところまで堕ちて退場。少年漫画では、悪役の梃入れもよくあることだが、発端である武蔵小杉高校時変と、深いつながりがあっただけに、今後の展開が様変わりしすぎないか少し心配。作品単体でも今回はテンションダウン。スケールアップし続けてきた中で、流れの必然性とはいえ、敵集団が過去最弱。そこを補うかのような、結衣の発熱症も、上手く料理出来ていたとは言い難い。2020/10/31
starbro
324
12月の第一作は、JK青春ハードボイルド『高校事変』の第9弾です。本巻でシリーズ完結かと思いきや、まだまだ続きます。流石に武蔵小杉のタワーマンションは爆破しませんでした。優莉結衣が田代勇次とバドミントン対決をするとは思いませんでした(笑)来春のⅩ巻が楽しみです。 https://promo.kadokawa.co.jp/matsuokakeisuke/2020/12/01
海猫
201
前巻は田代グループとの全面戦争で、今回は優莉結衣と田代勇次との一騎討ち。前半の結衣はストレス性高体温症で、体調不良。彼女も罪の意識に苛まれる瞬間があった。好き好んでではないが、これまでの巻を思えば多数の命を奪っているのも事実。後半は一気にノンストップアクションに移行。銃撃戦、格闘戦などあって、映像的で疾走するように読める。その中でも駆け引きもあり、有り合わせのものを武器にしたり、一瞬の生死をわける判断もあり、結衣の頭もキレも只者ではない。決着は着くがこの先、結衣は何と戦ってどう生きるのか?X巻の発売待ち。2021/03/18
utinopoti27
160
あの阿鼻叫喚の地獄絵図・武蔵小杉高校事変から2年半、ついに宿敵との決戦が。田代勇次と優莉結衣、同年代にして最悪最凶のライバル同士の壮絶な一騎打ち。本シリーズ最大のターニングポイントだ。とくに注目すべきは、互いに躊躇なく人の命を奪ってきた大量殺戮者であり、コアな部分で二人は似た者同士だということ。単純な善悪を超えた闘い、ここに本作の神髄がある。どれだけ敵の野望を打ち砕こうとも、無間地獄を彷徨うが如く、結衣に心の安寧が訪れることはないのかもしれない。そして次回、また新たなステージの幕が開くらしい。もう凄すぎ!2020/12/13
ひさか
129
2020年10月角川文庫刊。書き下ろし。シリーズ9作目。前半は少しドタバタとしましたが、後半は、いつもの結衣の活躍があり、一気にラストへ。気持ちのいい展開でした。ベトナムマフィアの力で、一切の罪を払拭した結衣にホッとします。更に次巻があるとは思わなかったのですが、優莉ファミリー内の決着編?。楽しみです。2020/12/25