角川文庫
不連続殺人事件

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  • サイズ 文庫判/ページ数 304p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784041100134
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

コットン

73
死人が多すぎなのでは!とも思うが、どこかユーモアがある文章で読ませてしまうミステリー。2016/06/25

セウテス

64
〔再読〕「堕落論」など新文学の作家として知られる、坂口氏の唯一のミステリです。山奥の豪邸、大富豪と個性強すぎる男女、戦後の混乱期の独特な雰囲気、次々と起こる殺人。ミステリを遊びの文学と捉え、自らもミステリ好きの坂口氏が、「懸賞付犯人当て小説」として創られた作品です。つまり解決編の前に推理に必要な事実や伏線は、しっかりと描かれいて犯人捜しを楽しめます。推理小説だからと必要最低限の演出に抑え、バラバラだった幾つものピースがラストの伏線回収でパズルが出来上がってくるその様は、流石に精通した書き手と唸らされます。2015/03/30

さっと

12
戦後間もないとある夏、人里離れた豪邸で起きた八つの殺人事件。多彩すぎる登場人物もさることながら、元妻やら何やら複雑なかれらの関係性、変人、奇人による常軌を逸した言動、振る舞い、それに加えてさっぱり見えてこない犯人の動機に事件はもはや迷宮入り・・かと思われてからの解決篇がちょーおもしろい。というか、もろもろの設定からしてトリックの一部だなんて、ストレートな推理小説ながらステキすぎるぜ。2014/05/06

Yuki Ban

9
3ヶ月くらい時間かけてちょこちょこ読んだのでまさに「不連続殺人事件」になった。安吾さんの作品はストーリーの筋を楽しむより、怪しく含蓄めいた文体を楽しむものと勝手に思ってるからいいや。何が起こってるのかわからないまま読んでいて、最後の探偵役の解決篇でわかるからいいやと思っていたら、そこでもわからなかった。スマホ世代ですから文章読めないんです〜と皮肉りたくなったけど、感想載せてるみなさんも難しかったようで一安心だった。戦争経験したことあるくらいの古い作家さんの作品を、いつちゃんと読めるようになるんでしょうか。2021/03/07

tei

8
有名だし、坂口安吾好きだし読んでみようと思ったら……凄いなこりゃあ。登場人物が変人どころの騒ぎじゃない人間ばかりで、解説で述べられた通り、異様な小世界としか形容出来ない舞台設定だ。しかし、何が凄いって、昨今流行り(再流行というのか?)の新本格にありがちな「密室」やら何やらの物理的トリックが全然無いのが凄い。いや、これも解説で述べられていたけども。密室にはちょっと飽きがきていたのでこれは新鮮だった。結構力業な心理的トリック。しかし、人物名や関係を把握するのには苦労した……。手帳に人物相関図書いちゃったよ。2016/07/03

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