内容説明
太宰治とともに『荒覇吐事件』を終息させ、ポートマフィアに加入して1年。幹部の座を狙う中原中也の前に現れたのは、中也を弟と呼ぶ暗殺王ポール・ヴェルレエヌだった!「お前の心に関わる人間を、全員暗殺する」彼の計画を阻止するため、中也は欧州の人造知能捜査官・アダムと手を組む。それは横浜を再び呑みこむ嵐の予兆。中原中也とは一体“何”なのか。射干玉の闇に包まれた過去の真実が今、明らかになる―!巻末には春河35キャラクター設定ラフ画を収録!
著者等紹介
朝霧カフカ[アサギリカフカ]
愛媛県出身。シナリオライター。コミックス原作や、小説を手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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佐島楓
58
中也が激しい爆弾を抱えた存在であることはアニメ本編でもさらっと語られていたように記憶しているが、ここまで世界を引っ掻き回すものだとは思っていなかった。彼は生に試練しか負っていないように感じられて痛々しかった。そしてそんな中也を見守る太宰。自分とはあまりにも異なる存在だからこそ、愛のある嫌悪(ある意味究極のツンデレ?)をぶつけ続けるのかな。キャラの関係性だけではなく、いろいろな意味で驚かされた巻。2023/05/12
さこぽん
31
高評価も納得のおもしろさだった。中也とは何だったのか?がわかるファンにはたまらない一冊。暗殺王が迫りくるなか、アダムのゆる感がほっこりして癒しになった。それだけでなく強いところもいい。<旗会>のメンバーともまた会えたらいいなぁ。ぜひアニメ化してほしい。2022/04/29
よっしー
23
中也と太宰の若きマフィア時代のお話。中也は人間か否かという気になるところで終わっていた前作。ここに来てやっと解決と思いきや…な所はありましたが、読み応え抜群でした!!戦闘シーンの迫力も勿論あったのですが、読み終えてから一番記憶に残ったのは太宰とボスのやり取りの一部。「中也と心中する」というたった一言で太宰にとんでもないショックを与えると共に奮起させるボス、部下の扱い方が分かってますね(笑2021/09/13
Yuri
19
少し前に読み終えてたのですが、自分の中で反芻する時間が必要でした。これまで書かれて無かった空白の時間を埋める中也16歳の出来事。 壮大ですごく切ない。途中、辛過ぎたけど、エピローグで救われる。 派手な動きを余す所なく書き上げる筆力は流石だと思いました。2021/03/11
水面頼光
16
文庫シリーズ最長でかつ最高。一冊ほとんど中原中也で読みごたえ十分。470頁を一気に読んでしまった。敵も味方も魅力的なキャラばかり。この作者はキャラの設定が本当に旨い。是非ともアニメでみたい作品、むしろ映画の方が良いかも。ラストがとても素敵だった。それにしても太宰さんの最も強力な武器は異能無効化などではなくその知略。恐るべき16才。2021/03/20
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