内容説明
ドラッグとして日本の若者に流れた『ナイトメア90』。それは米軍が極秘に開発した、人間の戦闘能力を極限まで高める新薬だった。しかしその薬にはある作用が。服用すると人ならざる姿に変態してしまうのだ。薬を巡り工作員が暗躍するなか、フリーランスの軍事顧問・牧原は当局から事態収拾の依頼を受け、情報収集のために高校に教師として潜入する。しかし、「悪夢」はすでに牧原のすぐそこにまで迫っていた…。
著者等紹介
大沢在昌[オオサワアリマサ]
1956年、名古屋市生まれ。慶應義塾大学法学部中退。79年「感傷の街角」で小説推理新人賞を受賞しデビュー。その後、86年『深夜曲馬団』で日本冒険小説協会最優秀短編賞、91年『新宿鮫』で吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞、94年『無間人形 新宿鮫4』で直木賞、2004年『パンドラ・アイランド』で柴田錬三郎賞、10年、日本ミステリー文学大賞、14年『海と月の迷路』で吉川英治文学賞を受賞。ハードボイルド、冒険小説を中心に幅広い分野で活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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キューポップ
24
そのドラッグを服用すると無敵な存在に。生物兵器はもう世界中で試されてるよね?作家本人が仰ってる様に暇つぶし的な本。私は期待持って選んだので肩透かし。30年前に読んでいたらもう少し楽しめたかも。2023/08/23
K
16
久しぶりに本が読めた...ε-(´∀`; ) クスリの影響で、若者が怪物になったよ!殺しのプロに退治させよう!というお話。それ以上でもそれ以下の作品でもないので、疲れていて頭パッパラパーでもサクサク読めました。2020/02/27
オオイ
7
ドラッグで巨大タコやカニへ変身し人を襲う怪物を元傭兵が対決、あまりにもムチャクチャな話。2023/06/25
dynamonda
7
環境保護団体BSLが日本に持ち込んだドラッグ『ナイトメア90』がプッシャーの手に渡って5錠の行方が分からなくなってしまった。服用すると身体が急速に変化し異形の怪物と化してしまう。自衛隊の軍事顧問の職務に就いていた傭兵の牧原はこのドラッグの回収を依頼される――。一匹狼のハードボイルドものだが、ここまでぶっ飛んだ設定の作品を大沢在昌が書いていたというのが面白い。超法規的で無茶苦茶なミッション、豪快なアクションで進んでいくが、終盤はどこか物悲しい。2022/06/25
Katsuto Yoshinaga
6
大沢在昌氏がモダンホラー!? たまたま近所の書店で見かけて、手に取ったわけだが、予想通りのモダンホラーで、かなり前に読んだクーンツ作品等を彷彿させる定型のモダンホラーであった。大沢氏がこの種の作品を著しているとは知らなかった。ドラッグの力で怪物化超人化した渋谷のヤンキー(もとい、この頃だったらチーマーか?)に、これまた定番の超人的傭兵が立ち向かうというヤングなんちゃらとかのコミック誌にありそうな話。アタマ使わずに楽しめるところは、さすが大沢在昌ですが、うーん、なんだかなぁ…2020/03/25