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里山奇談

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  • サイズ B6判/ページ数 208p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784041050781
  • NDC分類 147
  • Cコード C0093

出版社内容情報

神の棲む山と人間の暮らす地、その境界に広がる里山――。
そこにはさまざまな生命とともに、不思議が息づいている
野山を渉猟し、昆虫や動植物をこよなく愛する“生き物屋”が集めた、里山の奇しき物語。

■土地の人は誰でも知っている“立ち入ってはならない”場所。人が住みたがらない場所は、なぜ封鎖されないのか?――「ヱド」。

■川岸の暗闇に静かに明滅する蛍の光。たくさんの蛍が飛ぶ夜を示すことばに秘められた、ある風習があった。――「ほたるかい」

■遠い昔、参列した”狐の嫁入り”。幼い自分と美しい花嫁が両端を持つ綱を離すまいとした記憶。だが、母の話で意外なことが判明する。――「山野辺行道」

■とある国際的なイベントのため道路交通網の整備が始まったときのこと。山を削ると祟られると年寄りたちが騒ぎだした。やがて奇妙な事故が頻発しはじめる。――「蛇の道」

■ダムに沈んだ小さな集落。かつてそこには、決して入ってはならぬ“湯”があった。その湯は“罪を犯した者”が判別できるというのだが……。――「カンヌケサマ」

戦慄するのになぜかなつかしく、愛おしい。里山の奇妙な話から、日本の原風景が立ち上がる……

内容説明

野山を渉猟し、昆虫や動植物をこよなく愛する“生き物屋”が集めた、里山の奇しき物語。

著者等紹介

coco[COCO]
愛知県生まれ。漫画、文筆、写真家

日高トモキチ[ヒダカトモキチ]
宮崎県生まれ。漫画家、イラストレーター、よろず物書き。学習参考書の編集者を経てデビュー

玉川数[タマガワカズエ]
東京都生まれ。散策と活字をこよなく愛する会社員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ちなぽむ and ぽむの助 @ 休止中

145
【図書館本】読友さんレビューで知ったこの本。読みながら何度もおもしろい‼︎と叫びました。 現代版遠野物語のような、不思議でちょっと怖い体験をまとめた本書。読みながら今もなお人の手が入ってない、畏怖すべき山が残っていることに喜びも感じる。 黄昏れ、松虫では全身激しく鳥肌がたち、蛇の睦事、おまっしらっさん、ほたるかい、山野辺行道では虫の知らせのような第六感や昔からの風習の美しさ、目に見えない隣人の存在に心が熱くなった。まだこういう世界が残るなら、現代日本もまだまだ捨てたもんじゃない、なんて。2018/07/31

nuit@積読消化中

116
【日本の夏は、やっぱり怪談〈其の三・和洋折衷編〉(2017年8月21日-31日)】私は虫が苦手である。虫好きのcoco氏らが書いてる&撮っている写真が載っているであろうから、絶対にバリバリに虫登場だろうと恐々手に取ったら…あら、そんなことはなく、田舎出の私にはとても懐かしく、怖いお話を読んでいるのに、なぜかじんわりと心温かく優しい気持ちで読みきらせて頂きました。最近色々怪奇譚集が出ておりますが、その中でも充実して読み応えもある作品集でした!続編が出たらまた読みたいです。2017/08/25

ままこ

89
生き物屋と称される生物愛好者達が里山で遭遇した奇談集。淡々とした語り口で綴られていて怖さ控えめだが一歩間違えばどうなってたかわからない底知れない畏怖が漂っている。印象に残ったのは畏怖と清々しさを感じた『神木と御鈴』と不思議だけど温かい気持ちになった『おかえりの蜂』。続編もあるようなので読んでみよう。2018/08/22

★Masako★

83
★★★★里山、そこは伝承や風習が残る人里と神聖な山の境界にある場所。この作品は、動植物や自然を愛し里山を探し歩く人々の体験談をまとめた奇談集だ。数ページの話が40編。どれも不思議で妖しげで少しぞくりとする。夜中に読んでいると、ちょっとした異世界に入り込んだような気持ちになる。私も四季折々の花や自然を求めてよく山や里山に行くが、より畏怖の念を持ち五感を研ぎ澄ませて歩いてみたくなった♪「蛇の睦事」「親睦と御鈴」「山野辺行道」「松虫」が特に印象的♪「古井戸」の神事にはなるほどと納得。装丁も美しく内容にぴったり!2018/08/27

ちょろこ

75
里山が舞台の不思議話、の一冊。素敵な装丁と、数々の不思議な話を楽しめた。里山を舞台に自然に息づくものたちと伝承とちょっとした不思議で不可解なこと、これらは最強の組み合わせ。都市の喧騒が舞台になるものだと興ざめを感じがちだけれど、静寂に包まれた自然が舞台なら違和感なくひきこまれる。常に異界が隣接しているかのような危うさもいい。不意に空気が変わる瞬間、それをちょっと体験してみたい気がした。「ほたるかい」「打上花火」「陰の膳」に込められた思いがなんともせつない。2018/07/19

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