出版社内容情報
かわいいおばあちゃん探偵が大活躍の連作ミステリー。
東京近郊にある中古マンション〈アーバンハイツ歌川〉に住む住人たちには、後ろめたい秘密がある。ある日、ペットの蜥蜴が失踪する事件が起きて……。マイペースなおばあちゃん探偵が、鋭く日常の謎を解き明かす。
【著者紹介】
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内容説明
緑豊かな郊外に建つマンション“アーバンハイツ歌川”。住人の静かな日常は、「大家さんのペットを捜しています」とチャイムを鳴らす訪問者により、一変する。事故のため、お笑い芸人の道を諦めた青年、結婚詐欺容疑で妻が失踪中の男、美貌の教育カウンセラー…いつも笑顔のあやさんは、さりげない世間話から、住人たちの意外な“秘密”を見抜いてしまう。ありふれた日常がガラリと変わって見える、痛快な連作ユーモア・ミステリ。
著者等紹介
蒼井上鷹[アオイウエタカ]
1968年、千葉県生まれ。大学卒業後、会社勤務を経て2004年「キリング・タイム」で、第26回小説推理新人賞を受賞。05年、「大松鮨の奇妙な客」が、08年、「堂場警部補とこぼれたミルク」が日本推理作家協会賞・短編部門の候補となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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ちょこまーぶる
64
サラッと読み終えたなぁ~という感じの一冊でした。マンションの住人である小柄なおばあさんが、住人たちの様々な秘密を見抜きながら、住人たちをつなげていくという感じなんですけど、個人的には思った以上に殺人事件が2つも発生していて、もう少し日常的な生活で起こりうる謎解きで構成してほしかったなぁという思いがありますね。住人の人たちのキャラはそれぞれに特徴があって面白いんですが、いざ住んでいるとしたらちょっと怖い感じがしますね。僕は住みたくないかな。そして、表紙の探偵おばあさんは、芸人の春菜さんの老後の姿を想像した。2018/06/26
ひまわり*
22
蒼井さん2作目。「アーバンハイツ歌川」マンションに起きた改装の噂。住人の日常に少しずつ変化が。「痛快な連作ユーモアミステリ」と裏表紙にある。ミステリとしてはなかなか面白かったが、探偵役の平本のおばあちゃんが、どうにも馴染まなかったのが残念。序盤こそ小柄でちょっと惚けて可愛らしいが意外と鋭い観察眼!と楽しめたが、だんだんと白々しく感じてしまった。「あざといおばあちゃん」って感じ。優しくふわっと懐に入ってきて人の見られたくない部分にずけずけと入り込んでくる感じが少しうーん。恐い(笑)事件ありすぎマンションだ笑2025/02/22
那由多
20
初読み作家さん。大家さんのペットのトカゲを探す平本さんが、マンションの住民のお宅を訪問。各家庭が抱える問題を解決する。けれど、平本さんには別の意図があり…。逃げ出したトカゲは一体どうなったのだろうか。2020/08/12
きょん
19
大家さんが代替わりして、立ち退き工作に協力するあやさんの行動が、どうにも不愉快に感じてしまって途中までモヤモヤしながら読んでました。最終的に色んな事情が上手く纏って罰せられる人は罰せられ、住人達も幸せになっているけど、あくまで自分の家賃滞納を引き換えに他人を詮索するという彼女の行動は自己中心的だからかなあ。2016/05/01
Mie Tange
16
アーバンハイツ歌川に住む平本さんは、 ひょんなことから 同じマンションのご近所さんたちの 隠された事情や秘密、悩みを見抜き解決へ導く。 読みやすいとは思うけど… 面白くなるまで時間がかかり、 ラストもパッとしない。 何かしら隠し事をしてる住人たちに好感がもてず、 自分的ストライクゾーンから外れてるかな(´・ω・)2022/06/20