出版社内容情報
将軍の象を長崎から江戸へ……
清国の商人は将軍・吉宗が欲しがっている象を2頭、長崎へ輸入した。しかし献上する前に、1頭の象が死亡。報せを受け不審に思った吉宗は、佐平次を使い、象を死なせた犯人を探り始める。新解釈の時代ミステリ。
内容説明
享保13年。吉宗の配下にいる採薬使の佐平次は、長崎から2頭の象を運ぶことを命じられた。その後、象を乗せる予定の船の船長が死亡し一旦白紙になった契約がなぜか復活したのだ。船長の代理の清国人と会見した佐平次は、裏に老中をはじめとした各藩の将軍失脚を狙う企みを嗅ぎ取る。だが「献上品」である以上、象は将軍のもとに届けなれければならない。江戸への途上、象と左平次に魔の手が迫る!好評シリーズ第2弾!
著者等紹介
平谷美樹[ヒラヤヨシキ]
1960年、岩手県生まれ。大阪芸術大学芸術学部を卒業後、2000年に『エンデュミオンエンデュミオン』でデビュー後、『エリ・エリ』で、第1回小松左京賞を受賞。14年には「風の王国」シリーズ(ハルキ時代小説文庫)で、第3回歴史時代作家クラブ賞・シリーズ賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Norico
12
採薬使佐平次シリーズ2作目。象が長崎から江戸に入るまでの道中。江戸城御掃除之者たち出てくるのかなぁと楽しみにしてたけど、やっぱりこのシリーズは切ない展開なんだなぁ。やるせない気持ちで読み終わる。勧善懲悪では終わらないというか、何が善で何が悪なのか。佐平次さんと過ごしたり幸せな時間もあったんだよね、聖天。2020/12/15
onasu
9
読み漏らしていた2巻目は、随所で触れられていた象を長崎より運んでくる話し。8代将軍吉宗の御代に象が江戸に連れてこられたのは史実で、何らかでは読んでみたかったので、切った張ったのフィクションを含めて楽しんでこられました。2022/10/31
きよみオレンジ
2
上様ってウンチクを言ったりボヤいてもダメなんだなあ、堅苦しい所だと思った。最後は悲しい結末だった。2024/02/20
イシカミハサミ
2
象の献上という歴史上の出来事と、 平谷さんの作家性との相性が抜群。 そのおかげで面白いんだけれど、 そのせいで一本調子なところはあった気がする。 1巻と同じく歴史上の事実をうまく利用したストーリー。 続きものの2巻目はやっとうが増えてしまうのが平谷流。2020/02/27
はろるど28號
2
博物学者にして吉宗子飼いの御庭番佐平次さんのシリーズ第二弾。ある日将軍が本で読んだばかりのにわかうんちくを垂れたばかりに、究極の忖度が働き、象輸入が幕府最高レベルのご意向になってしまった! 反対派の妨害が激しい中、採薬使たちは無事象を長崎から江戸に送り届けることができるのか⁈ 切れっ切れのアクションも満載のエレファント・ロード・時代劇!2017/06/09
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