角川文庫
悪魔のソナタ

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 496p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784041030127
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

呪いのバイオリンが奏でる旋律が、バイオリニストの死を招く――

19世紀、切り裂きジャックが跋扈するイギリス。スコットランド・ヤードのフレイ警部は、密命を帯びてエディンバラで起きた猟奇殺人事件の調査に赴く。そこで待ち受けていたのは、オカルトマニアの警部だった……。

【著者紹介】
HASH(0x39b4da8)

内容説明

1888年、イギリス。スコットランド・ヤードで辣腕をふるうイアン警部は、密命を帯びてエディンバラに赴くことになる。切り裂き魔に似た手口でバイオリニストが殺されたというのだ。彼を待ち受けていたのは、オカルトマニアで“九っ爪”のマグレイ警部だった。出会うなり反発を覚える2人だが、事件に見え隠れする悪魔のシンボルを調べ始める。だがその矢先、第2の事件が…魔術的な謎と滑らかな筆さばきが幻惑的なミステリ。

著者等紹介

デ・ミュリエル,オスカル[デミュリエル,オスカル] [de Muriel,Oscar]
1983年メキシコシティ生まれ。10代から小説を書き始め、大学卒業後、イギリスに渡って化学工学の博士号を取る。翻訳家などの仕事を経て作家となる。『悪魔のソナタ』が長編デビュー作。バイオリニストでもある。現在はイングランドのマンチェスター在住

日暮雅通[ヒグラシマサミチ]
1954年生まれ。青山学院大学理工学部卒。日本推理作家協会会員、日本シャーロック・ホームズ・クラブ会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

のぶ

59
舞台は1888年のロンドン。切り裂きジャック事件の最中、模倣犯としてバイオリニストが殺させる事件が起き、続けて関係者の殺人が・・。この作品ミステリーとしては比較的シンプル。捜査は派遣された警部と現地で待ち受けるオカルトマニアの警部の迷コンビ。この作品のユニークなのは、ストラディバリ、アマティ、ガダニーニ等、バイオリンの名器をモチーフに、悪魔のバイオリニストと呼ばれた、パガニーニ等を作中に挿入して音楽を描きながら展開するところ。音楽が好きな人には面白い物語だと思う。自分もそれなりに楽しんだ一人だ。2016/07/18

星落秋風五丈原

40
イアンは生粋のロンドンっ子で、家族と不仲とはいえ、基本的にはお坊ちゃん。難事件を解決するくらいだから頭はいいけれど、所謂世渡り上手ではない。アドルファスはスコットランド出身で、規則軽視、上司軽視のふてぶてしい男。こちらもごますりとは無縁だが、ただ一つイアンと異なるのは、オカルティックな現象を信じていることだ。大人気TVシリーズ『X-ファイル』のモルダ―とスカリーコンビを19世紀末のイギリスに持ってきたイメージと考えて頂けると、両者の相違が明確だろう。2016/06/22

つたもみじ

30
十九世紀の英国・倫敦。スコットランド・ヤードから、表向きは左遷、実は密命を受けてエディンバラへ赴くイアン・フレイ警部。切り裂きジャックの模倣かと思われる猟奇殺人事件を共に捜査するのは、オカルトを信じる「九っ爪」のアドルファス・マグレイ警部。イアンは初っ端から踏んだり蹴ったりなんだけど、なんだかんだお坊ちゃん育ちで気位が高く。最初はマグレイを馬鹿にし罵るだけだったけれど、彼の過去や境遇を知る度に態度を軟化させていくのは素直で良い。イアンとアドルファスの悪口の応酬は慣れればテンポよく面白かった。2017/03/12

瀧ながれ

30
み、みすてりぃじゃなかったですよ、この犯人はわからない…。殺人方法は盲点でした、興味深いです。ロンドンうまれの洒落者警部が、エディンバラに出張して、不潔さと食事の不味さに弱りながら、オカルトを専門とする警部と組んで、バイオリニスト殺害事件に挑む話。イングランドとスコットランドは仲が悪いとかきいた記憶があるけど、それがまともに描写された作品を読むのは初めて。それぞれのお国柄がたいへんおもしろいですが、これマジですか? 洒落者主人公の服が、捜査のたび次々にダメになってしまうのが、ちょっと笑えました、ごめん。2016/04/03

あやの

29
「バイオリンの名器」「天才バイオリニスト」「悪魔」は昔から結び付きやすいようだ。この作品も、19世紀のイギリスが舞台で、なんとも陰鬱で生臭くて不気味な空気に覆われている。けっこうホラー要素もあり、思った以上に気持ち悪かった。でも、作中に出てくるタルティーニ作曲の「悪魔のトリル」はもの悲しくていい曲だと思う。翻訳ものが苦手なので、読むのにも余計に時間がかかってしまった。2018/05/04

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/10592641
  • ご注意事項

最近チェックした商品