内容説明
3年間の刑務所暮らしを終え、今は場末のソープランドの店長を務める遼一。自分を陥れた美貌の熟女・麗子を陵辱すること、そのことだけを胸に秘め味気ない日々を過ごしてきた。やがて刑務所で知りあった野中の協力で、麗子の部下だった真奈美を拉致。野中が彼女を密室でさんざんに弄ぶ。さらに麗子をおびき出すことに成功するのだが…。どこまでも堕ちていく男と女を描いた大河エロス3部作、堂々の完結!
著者等紹介
草凪優[クサナギユウ]
1967年東京都生まれ。日本大学芸術学部中退。2004年『ふしだら天使』で官能作家としてデビュー。05年『桃色リクルートガール』で官能文庫大賞、10年『どうしようもない恋の唄』で「この官能文庫がすごい!」大賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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future4227
44
三部作の第3巻!他の方のレビューを見て第2巻を飛ばしていたことに今気づいた。ちゃんと番号を付記してほしいなぁ。幸せの絶頂から一気に転落の人生を歩んだ遼一。本作でついに一線を越え、更に奥深い闇に堕ちていく。復讐なのか愛なのか、自分を闇に引き摺り込んだ麗子への複雑な葛藤。官能小説という枠を飛び越えてサスペンスドラマのよう。支配する立場でいられるのか、麗子の魅力に屈して性奴隷と化すのか、二人のせめぎ合いは終わらない。2022/10/13
かみざと
7
何気なく古本屋で手に取った一冊。これ三部作なんですね。タイトルをチラ見しながら最終的にどの二人が?とワクワクしながら読みました。……いやあ、こんな官能小説を探してました。作家買いします(笑)麗子を虐めるシーンが良かったです。あとは解説に激しく同意。秘めた性癖を覗き見るって楽しい。読みやすくてページを捲る手が止まりませんでした!2017/08/26
kitarou
4
シリーズの最終章。娑婆に戻った遼一は復讐のため麗子を探す。麗子を捕らえてようやく自分の思いを遂げるのだが、そこに救いはなかった。3巻を通読した感想ですが第1巻が一番スリリングで面白かったと思います。勃起度も一番かも。2015/02/15
ニッキー
3
三部作の最後だったが、読んだのは本作だけ。 日本版エロスは、どうしてかテクニカルSMに走る傾向がある。映画も小説も。 前半、復習のエロスだったが、最後は屈折しているが、根底に愛があった。 性描写なら、そのストーリー性も含めて、海外の女流作家の方が興奮させられる。2018/01/15
Tack Hashimoto
3
官能小説三部作の最終巻。 意外にエロスよりも、社会的立場の堕ち具合に夢中になった。 最終的に当人達にとっては良いエンディングだったのかもしれないが、少しだけモヤモヤする違和感を読後感として残した。 エロかったけど結構普通に楽しめた。2017/05/04