出版社内容情報
不可解で魅力的な謎にエラリーが挑む北大西洋に突き出したスペイン岬。その突端にあるゴッドフリー家の別荘で、殺人事件が起きた。休暇中のマクリン判事のもとに遊びに来ていたエラリーはその捜査に付き合わされることに。国名シリーズ第9弾。
エラリー・クイーン[エラリークイーン]
著・文・その他
越前 敏弥[エチゼン トシヤ]
翻訳
国弘 喜美代[クニヒロ キミヨ]
翻訳
内容説明
北大西洋に突き出したスペイン岬にあるゴドフリー家の別荘で殺人事件が起きた。殺されたのは、ゴドフリー氏の客人。マントにステッキといういでたちで発見されたが、マントの下は全裸だった。休暇中のマクリン判事のもとに遊びに来ていたエラリーはその捜査に付き合わされることに。さらに、同時に起きていたゴドフリー家の娘・ローザの誘拐事件との関係とは…?不可解で魅力的な謎にエラリーが挑む、国名シリーズ第9弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kircheis
222
★★★★☆ 国名シリーズ最終作。 人間違いによる誘拐というサスペンスフルな展開で幕開け。本作ではクイーン警視の登場シーンが全くない。 マント云々はさておき、死体が全裸だったという一点から犯人は分かった。 シリーズの既刊作品と比べトリックは単純だが、登場人物のキャラが立っていて割と好き。ただし恋愛に関しては全く感情移入できず、その点はクリスティやカーに劣る部分だと思う。 なお本作でもダシール・ハメットを軽くディスっているが、クイーンとハメットは仲良しのはずなのでステマ効果を狙ったのかも。2020/04/28
W-G
102
私の中で国名シリーズベスト3には入る作品です。解説の通り、国名シリーズの先行作品の要素が多く含まれてますが、特にチャイナ蜜柑との共通点、奇抜な格好の死体、少し喜劇的な一幕から始まる事、その第一章が解決後にもたらす余韻等、私の好きなパターンが踏襲されている。犯人のわかりやすさはよく言われる通り、勘だけで気付ける。しかし、本格ミステリでは意外な犯人の楽しみだけではなく「コイツが犯人だったら面白いな」と予想させた上で、敢えて期待通りの結末を持ってきて楽しませる作品も多くある。私にとってコレはそういう作品。2016/06/16
NAO
77
世間から孤立したスペイン岬の屋敷の招待客たちの一人が殺害された。全裸にマントを被っただけという衝撃的な死体。どこかそわそわし、なにやら秘密をかかえて脅えているような女主人と女性客たち。彼女たちは、何に脅えているのか。被害者はどうして裸だったのか、から始まるエラリー・クイーンの推理。何人もの思いが錯綜した事件は、家族愛の悲劇でもあった。2020/12/06
ジャムうどん@アカウント移動してごはんになります
64
予備知識0で読めたクイーン国名がこれだけのためか新鮮味がありました。内容もすっきりとしていて非常にわかりやすい。姪と叔父が散歩をしていると隻眼男は叔父さんを「別の男」と勘違い。姪は訂正を試みるものの、叔父さんは誘拐されてしまいます。そして、屋敷ではその「別の男」が殺されているのが発見、しかもマント以外は何も身に着けていない。今回は、犯人ともろもろが大体当てられました。もちろん勘。絡まった人間関係、事件の裏で動くドラマが魅力的です。あとがきで明かされた伏線が憎らしい(笑)最後の最後ににやけさせて頂きました。2015/12/21
オーウェン
55
国名シリーズ9作目はスペイン。 休暇中のエラリーが依頼されたゴッドフリー家で起きた殺人。 それは帽子をかぶりマントを羽織っているが、その下は何も着ておらず裸の状態。 なぜこういう状況が生まれたのか聞き込みによってエラリーは解き明かす。 この謎が分かれば必然犯人は1人に絞られ事件は解決となる。 過去作の国名シリーズの謎を組み合わせたような中身だが、犯人当ては正解できたので、その点では少し優しかったのかなと。2024/09/07