出版社内容情報
ヨーロッパ全域で未曾有の大停電、原子力発電所がメルトダウン!!
テロリストによる電力送電線の攻撃でパニックに陥るヨーロッパ。機能不全に陥った世界で、イタリア人元ハッカー、マンツァーノがテロに立ち向かう。ドイツ発、衝撃のリアリティでおくるサスペンス巨編!
内容説明
電力送電線の異常によりイタリアとスウェーデンで突然発生した大停電は、瞬く間に冬のヨーロッパ全域へと拡大した。交通網をはじめ全ての社会インフラは麻痺し、街では食品の奪い合いや暴動が多発。原子力発電所でも異常が発生。完全に機能不全に陥った世界で、イタリア人の元ハッカー、ピエーロ・マンツァーノは、この前代未聞の事態が人為的に引き起こされた可能性に気づく。衝撃のリアリティでおくるサスペンス巨編。
著者等紹介
エルスベルグ,マルク[エルスベルグ,マルク][Elsberg,Marc]
1967年、ウィーンに生まれる。オーストリアの日刊紙デア・シュタンダードのコラムニストとして活躍し、現在はウィーンの広告会社で戦略コンサルタントおよびクリエイティブ・ディレクターを務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
NAO
68
ミラノで起こった突然の停電。実はそれは故意に引き起こされたテロだった。主人公マンツィアーノとテロリストたちの戦いが始まる。感想は、下巻で。2020/01/09
crazy cool joe
21
タイムリーで熊本で地震があったときに読みはじめた。3.11の時はちょうど岩手で学生をしていたので街中が停電している雰囲気はなんとなく伝わってきた。また大きな地震があったし、災害に備えていろいろ準備しようと思った。下巻へ。2016/04/18
RIN
20
2011.3.11.以後にオーストリア人が書いてドイツで出版された欧州大停電もの。登場人物と地名が多くしかも馴染みのない名前で最初は読み進めるのに苦労したが、それを踏まえても興味深い内容と面白さ。3.11以降日本でも発送分離やスマートメータ、電力自由化が優れているものとして巷間議論されたものだが、ここではそれらの持つ致命的な弱点が解りやすく書かれている。勿論、原発の危険性も。日本では日本だけが原発の安全神話を唱えていたかのように報じられたが、フクシマが起こったことで欧州の一般人も初めて原発の「常識」を(続2014/03/26
ブラックジャケット
18
東日本大震災、新型コロナウィルスのパンデミックと超大型の災難を経験すると、為政者たちの化けの皮がはがれるの見て、何も進まない事態に慄然となる。この本はヨーロッパの災厄を描いて超弩弓のシミュレーションを繰り広げた。現代の電力供給はスマートグリッド、送電はコンピューター制御のようなもの。最初のつまづきはイタリアとスウェーデンの停電、これが一挙にヨーロッパ全土に拡がる。あっという間に生活の第一歩から崩れる。各地の原発の冷却系に支障をきたし、危機の次元が深まる。群像劇として人物・地名を追うのが大変だが、下巻へ。 2021/01/27
JACK
18
◎ 冬休み初日、イタリアとスウェーデンで始まった大停電は複数の国で電力を融通しあうヨーロッパ全域に拡がった。ライフラインが止まり、交通が麻痺し、食料の供給も滞る。イタリア人のハッカー、マンツァーノは、大停電の切っ掛けが新しい送電網のため各家庭に据え付けられたスマートメーターだと気付く。ヨーロッパ中が大混乱に陥る中、停電は一向に解消されず、ついに原発の炉心を冷却する予備電源に問題が発生する。未曾有の大規模災害に立ち向かう人々を描く、東日本大震災後に書かれたサスペンス小説。2014/10/07