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出版社内容情報
ニーナさんは、お父さんのことが好きなんじゃないですか?精霊魔法の発展に伴って頻発する精霊災害を対策すべく、免許制度など法の整備や研究を進める先生たち。そんな中、精霊災害の犠牲者となった赤子を拾った事で、ニーナと初めての子育てに挑戦することになり!?
石之宮 カント[イシノミヤ カント]
著・文・その他
ファルまろ[ファルマロ]
イラスト
内容説明
竜歴900年。村では、精霊魔法の発展による弊害として精霊の暴走による事件―精霊災害が頻発していた。その対策として、“私”は、免許制度や対精霊魔法の研究を進めることに。ある日、ヒイロ村は死骸を操る黒い影―屍鬼の襲撃を受ける。その犠牲として残された赤子を拾った事で、“私”は―「クリュセがハイハイしたわよ!」「おつかれさま、おとうさん」ニーナと初めての子育てに挑戦することになり!?魔法の時代が終わる時、幸福な最果ての村に、災いを報せる鐘が鳴り響く。これは、すべての“始まり”を創った竜の魔法使いと、その家族の物語。
著者等紹介
石之宮カント[イシノミヤカント]
『始まりの魔法使い』で、第1回カクヨムWeb小説コンテスト“特別賞”を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
真白優樹
17
魔術の時代が始まり、世界は大きく発展する中、先生とニーナが育児に挑む今巻。―――悠久の時、限りある時。それでも命の輝きは皆同じ。 世界が先生の手を離れ自分の足で歩きだし、赤子は家族の愛に触れ、すぐに大きくなっていく。連綿と続く歴史の中、世界という舞台が一段階上へと進む今巻。因縁の相手が復讐に現れ、先生の故郷の場所が示される等新たな動きも始まるも、探し人の行方は未だに知れず。命の営みと輝き、その温もりが愛おしくなる巻であり温かな家族の奇跡に胸が詰まる巻である。世界の道の先は。 次巻も早く読みたいものである。2018/09/23
やまと
16
竜歴千年を迎え中世に足を踏み入れた第四巻。精霊の普及と魔法という概念から魔術という新たな概念が生まれ生活が飛躍的に向上した一方で精霊の暴走による事故の増加への対処という課題もありました。その事故によってクリュセという赤子を拾うことになって、子育てを通じて先生とニーナの関係性が改めて言語化され二人の想いが伝わってきました。また本巻で魂の存在と意味への言及があったり因縁の相手の再登場や先生の手を離れて発展していく村と先生の葛藤など見所あったけどまだアイとの再会は叶わずなのでそれも含めて次巻に期待したい。2018/09/23
キリル
13
時代は竜歴900年頃、魔術の時代と呼ばれた時代。先生とニーナのドキドキ育児生活を通して描かれる二人の関係。お互いが木陰のような存在であるという二人の関係は長命である二人らしいとも思いました。自身のルーツについて悩みつつもクリュセが明るいいい子に育ったのは二人だけでなく多くの人から愛されて育ったからだと思います。1000年見守ってきた村もいよいよ巣立ちの時期を迎え、改めて自身の今後を考える先生。未だ果たされぬ再会を果たすために先生がどのような選択をするのか気になります。表紙の柔らかい雰囲気好きですね~2018/10/19
のれん
12
時の流れというのも数百年単位で駆けていくと、主人公達の思考もなんだか仙人みたいになるんだな、とw 今回の種族違いの愛は、エルフの恋人と鬼の娘。 愛を悟る前に長くいすぎるとその関係に満足してしまう。楽しいけど少し寂しい、そんな気持ち。 結婚してない熟年夫婦が娘を迎い入れることで、煮え切らない夫婦愛を暖かい家族愛へと変える。 これまでと比べて非常に寂しい以上に穏やかなラスト。ほっこりできるいい話だった。2018/09/26
alleine05
10
娘編。と同時にこれまで長らく一緒にいたニーナがどういう位置づけかを描いた巻でもあった。文明的にはそろそろ中世レベルだそうで、実際よその地域では共同体が国レベルに達し、王制や貴族といった身分制度もできているようで、ずいぶん時代が進んだなあと感慨深い。まあそりゃ千年も経ったわけだしね。まだまだ一巻冒頭の現代レベルには遠いとはいえけっこう近づいてきたなという感じ。ヒロインもだいたい出そろった印象だけど、あの冒頭で他にはどんなヒロインが出てきてたっけ。2018/09/25