内容説明
「ある事情」により、会社員の中野剛は廃線跡をめぐるツアーに参加することになった。同行者は、剛のほかに5人の男女、そして廃墟カメラマンを名乗る謎めいた男・春馬龍一。剛に意味ありげなことを囁く春馬に戸惑いつつも、廃駅をめぐる剛だったが、様々なトラブルで、一人また一人と脱落していってしまう。しかも、剛の鞄の中にはいつの間にか、誰が入れたのかも書いたのかも分からぬノートが入っていた。そこに記されていたのは、ツアーの記禄。だが、その記述は少しずつ現実とずれていき…。
著者等紹介
花夜光[ハナヤヒカリ]
小説家。別名義で多数の著作を持つ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ううち
34
写真家さんのお仕事話ではなく、ホラーで不思議なミステリ?サスペンス?何故か廃線を巡るツアーに参加することになってしまった主役の『よくわからない』という気持ちと共に、先が気になるストーリーはシンプルで読みやすかったです。カメラマン春馬さんのキャラは謎です。2015/10/06
のいじぃ
33
読了。同僚とトラブルになった「彼」が巻き込まれた廃線ツアーの真実を辿る物語。カバーイラスト、廃墟、廃線の響きは良いのですが、その雰囲気が一向に伝わってこない内容に気分が沈みました。叙述トリックにも満たない思わせぶりな文章の割に登場人物たちの掘り下げも浅く薄っぺらいので案内役の写真家も含めて惹きつけられるものがありません。また、「彼だけ」あの状況下にあるとすれば、日記の内容もさることながら他のメンバーはどうなっているのか等、新たな疑問が生じます。大雑把に趣味だけで紡ぎ出した様な印象を受ける残念な一冊でした。2016/04/18
つたもみじ
29
とある事情により、大手文具メーカーに勤める会社員・中野剛は廃線跡を巡るツアーに参加する事に。他の参加者は廃線マニアな男女と廃墟カメラマンと名乗る男・春馬龍一。夜の廃線・廃駅を歩いて巡る物語は、剛の視点で進んでいくものの、ホラーなのかサスペンスなのか、どっちつかずの中途半端さでした。すらすらと読めてテンポは良いのですが、途中まででオチもわかってしまう感じ。シリーズ化するのなら導入巻という事になるのだけど、これ1冊なら少々インパクトは弱い気がした。2015/02/01
佐島楓
25
プロローグだけを見せられた感がある。シリーズ化する予定はあるのだろうか。2015/03/25
ネムコ
23
「白猫探偵の事件簿」を先に読んだので騙されなかったけど、本当に春馬氏は胡散臭いな!(笑) ちゃんと伏線張って回収してたし、こういう構成の物語は好きだな。ちょっと切ない後味でした。2016/08/16
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