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内容説明
世界を救うため、必要な第二のテーゼは“敵対”―。滅亡する未来の地球を救うため、恋をすることによって「テーゼ」を集めることになった永野歩。歩をサポートする正体不明の美少女・ルーメは、歩が次に恋に落ちるべきはなんと、一番仲の悪い同級生、芹乃だという。はっきり言って女子全般が苦手な歩からして、現役モデルであり気の強い芹乃は最も相性が悪い相手。彼女と恋人になるなんて絶対に無理だと拒否しようにも、テーゼを巡る運命の歯車は廻っていく―。クロニクル学園ファンタジー、第二弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
昼沢異世界
13
★★★☆☆ 黒魔術で根暗でオタクで中二病でイケメンの弟がいて卑屈で、おまけに前髪の長い陰気な男の子が、「世界」を救うための救世主となるべく女の子と恋を「した」話。男の子の人物像の表面だけを見れば、救いようのない単なる根暗に見えるその実、彼は、根っこの部分でひどく誠実で、もう、ほんとにいい奴なんだよね。だから、前進こそすれ「恋」という体で実を結ばない、前もって既定された文字通りの「恋の終焉」には、やはり胸をぎゅっと締め付けられる思いにさせられる。報われないようで、報われる恋。2013/11/05
シンヤ
13
物語の特性上巻毎の結末が見えているのは心苦しいものがありますよね。わかっているエピローグでも、その過程がしっかりしていれば胸に刺さるものがありますね。登場人物の心理描写が丁寧な分、余計辛いものがあるなあ。ともあれ作品としての方向性、雰囲気はいいかなと。突き抜けたものはないけれど、じわりと来るタイプですね。登場人物描写はよかったです。そこそこ突っ込みどころはありますが、物語の方向性としてはいい感じに積み上がって来たと思います。丁寧でじくりと刺す感じの描写がいいですね。あとはやっぱり好みの差が出る作品だなと。2013/11/03
シュエパイ
10
待ってましたな続きのお話。敵対って、こんな風に物語が進むんだ。魂の葛藤、何だか良いモノローグでした。憧憬の少女との会話が、少しちくりと刺してくるようで。これ、次ぎの巻ももっと胸が痛むんだろうなぁ・・・。このお話、何だかとっても好きな雰囲気なので、はやく次の聖域を読みたいのです。なんとなく、いじめられてたあのこかな・・・?2013/10/27
光心
7
前巻も思ったけど、今井先生は恋物語を書くのがうますぎる気がするw 今巻は”敵対”こと芹乃ちゃんとの恋のお話です。最初はもうコイツだけは絶対に無理!と言っていたのに、次第に惹かれあう二人。相性最悪、だったのは互いに素直になれなかったから。素直な気持ちで心を通わせて、愛おしい存在に互いになることができた。だけれど、その思い出は消えてしまう……結末は見えているはずなのに心が痛みました。人を本当に好きになるって、こういうことなんだなぁとこの巻でも感じました。 このシリーズは最後まで追いかけたいと思います!2013/11/22
サキイカスルメ
6
ツンデレ攻略はいいですよね、わかります(え)黒魔術にハマっていてオタクで根暗で卑屈な主人公歩が、女の子を攻略して世界を救っていくお話2巻。ギャルゲーの主人公のみ記憶引き継ぎと理解して頂ければ。ただ、女の子と恋に落ちる過程がとても丁寧で、それだけに最後の方はやっぱり本当に胸が痛くなりますね。お友達のひよりちゃん可愛いよ、ひよりちゃん。もちろん今回のヒロイン芹乃もツンデ可愛かったですが。面白かったです。女の子の可愛さを堪能できるシリーズだなぁ、と。前回あった次回予告がなかったのが不穏ですが、続き待ってます。2013/10/29